研究課題/領域番号 |
06452013
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
本橋 信義 筑波大学, 数学系, 教授 (70015874)
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研究分担者 |
狩野 裕 筑波大学, 数学系, 助教授 (20201436)
佐々木 建昭 筑波大学, 数学系, 教授 (80087436)
杉浦 成昭 筑波大学, 数学系, 教授 (20033805)
伊藤 光弘 筑波大学, 数学系, 教授 (40015912)
赤平 昌文 筑波大学, 数学系, 教授 (70017424)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1994年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 論理 / 数学 / 構造 / 証明 / 推論 / 命題 / 条件 / 解釈 |
研究概要 |
本研究の当初の目的は、本研究の研究代表者が提唱している新しい論理学の立場から、数学で実際に用いられている証明を分析し、数学の論理構造を明らかにすることであった。そこで具体的な命題Aの証明が与えられたと仮定して、その証明がどのように分析されるか眺めてみる。命題Aの正しさの証明は通常、次の形式をしている。 前提;「命題Bは正しい 推論;「命題Bから命題Aが導かれる。」 この推論の部分は、命題Aと命題Bを共通の主題(それをaとする)にかんして、ある条件(それぞれ、P(x)、Q(x)とすると) 命題Aは「主題aが条件P(x)をみたす。」という判断を 命題Bは「主題aが条件Q(x)をみたす。」という判断を表現しているとみなしたうえで上の推論は「条件P(x)が条件Q(x)の十分条件である。」という事実の証明になっている。 この場合、二つの命題AとBを共通の主題に関する条件として分解する事(これを命題の解釈という)が、証明の本質的な部分になるが、同じ命題に対して様々な解釈が有り得るため、多種多様な証明が生まれることになり、いろいろな数学の分野の特殊性が、その分野で扱う命題の解釈の型に反映されてくる。 また、うえの前提や推論自身もそれぞれ命題になるから、その正しさを示すためには、それぞれの前提と推論を示す必要が出てくる。このようにして、前提と推論の列が様々に生じることになる。これらの列の先頭に何がくるかは、その命題を扱う数学の理論に依存するが、最終的には、前提は公理や定義に、推論は、形式論理に吸収される。この具体的な型を分析できたことが本研究の最大の成果である。
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