研究課題/領域番号 |
06452031
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山中 卓 大阪大学, 理学部, 助教授 (20243157)
|
研究分担者 |
羽澄 昌史 大阪大学, 理学部, 助手 (20263197)
瀧田 正人 大阪大学, 理学部, 助手 (20202161)
幅 淳二 高エネルギー物理学研究所, 物理部, 助教授 (60180923)
長島 順清 大阪大学, 理学部, 教授 (90044768)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
|
キーワード | 光検出器 / 線形性 |
研究概要 |
まず、線形性を0.1%の精度で測る装置を開発した。これは、光量の大きい青色の発光ダイオード(GaNタイプ)を8個用いて、2個ずつ光らせた時の光検出器の出力と、8個全部光らせたときの出力の比を測る。この比を光量の関数として測定することにより、線形性を求めた。 次に、線形性に優れていると考えれる次の新しい光検出器の線形性を測定した。 *アバランシ型フォトダイオード これは1500Vから2400Vのバイアス電圧をフォトダイオードにかけた物である。p側に入った光子は電子とホールの対を作り、電子が加速されてまた更に電子とホールの対をまた作っていく。こうして電子雪崩が起き、信号が増幅される。増幅率200の時の非線形性は、140、000個の光電子に対応する光量以下では0.1%以下であった。 *ハイブリッド型光検出器(Siダイオードを用いた物) これは、光電子増倍管のようにフォトカソードを持っているが、中にはPINダイオードが入っている。カソードとPINダイオードの間に約10kVの電圧をかけることにより、カソードから出た光電子は加速され、ダイオードに当たったところで約2500倍の電子をたたき出す。この信号をPINダイオードを用いて検出する。この特徴は電子軌道が単純であることとPINダイオードの性質のため、優れた線形性を保つ事ができる事である。測定した結果、140、000個の光電子に対応する光量以下では、線形性は0.1%であった。 *ハイブリッド型光検出器(アバランシ型Siダイオードを用いた物) これは上のハイブリッド型と同じであるが、PINダイオードの代わりにアバランシ型フォトダイオードを用いている。増幅率5000の場合の非線形性は14、000個の光電子に対して、-6%と、極端に悪かった。これは、アバランシ型ダイオード自身の線形性に問題があったためで、原理的にはより良いものができるはずである。 *メタルパッケージ型光電子増倍管 これは薄い金属板に多数のスリットを開けたものを重ねることにより、作った小型の光電子増倍管である。但し、現在あるものは線形性は満足するものではなかった。
|