配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
研究概要 |
高分解能気候モデルを用いた研究として、今年度も2つの方向で研究をおこなった.1つは鉛直差分間隔が500mの高分解能で,全体で60層の大気大循環モデル(GCM)を用いて,赤道下部成層圏の準2年振動(QBO)が再現されたが、これがどのような波動でつくられているか調べてみた.ただし水平分解能はそれほど上げなかった.また幾分か工夫をおこない,4次の水平拡散の大きさを普通の大気大循環モデルで使われているものより,1桁程度小さくした.解析結果は,振動の東風はn=1の西向き赤道重力波が重要な役割をはたしている.これは前にT106の1/5セクターモデルの結果と同様である.さらに中緯度からのRossby波が重要である.また振動の西風はKelvin波と東向きの重力波が引き起こしていることがわかった.これと以前のセクターモデルの結果から西風はKelvin波と東向きの重力波が,また東風はこれまで言われていたRossby-gravity波ではなく,西向き重力波が大事であることを示した. また水平の分解能T106で鉛直53層の理想的モデル実験(全球水でおおわれた)をおこない,中緯度の重力波についての研究が進みつつある.そのなかに周期20時間、鉛直波長は4km程度の慣性内部重力波の信号がみいだされ、これが実際のMUレーダで検出された慣性重力波と大変よくにた構造をもっていることがわかった.
|