研究課題/領域番号 |
06452103
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白木 靖寛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00206286)
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研究分担者 |
深津 晋 東京大学, 教養学部, 助教授 (60199164)
宇佐美 徳隆 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262107)
長田 俊人 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (00192526)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | シリコンゲルマニウム / 量子井戸 / 量子細線 / 量子ドット / 隣接閉じ込め構造 / 間接遷移型半導体 / 超格子 |
研究概要 |
本研究では、次世代の高機能半導体集積回路として期待される、光電子集積回路の実現に大きく寄与すると予想される、良質な光学特性を有するシリコン系超構造半導体の開発に取り組んだ。その結果、Si/pure-Ce/Si量子井戸において成長様式と光学特性に強い相関があることが明らかになった。Geの量変化に対する2次元量子井戸の発光ピークの変化(量子閉じ込め効果)、島に付随した発光帯の出現、の両者を観測することにより、島状成長の臨界膜厚は3.7MLと求められた。島からの発光にも量子閉じ込め効果が観測され、量子ドット的な性格を持つことがわかった。また、室温においても量子ドットからの発光が観測された。1.0ML以下のGe層の光学特性について詳細に調べたところ、成長方向への厚みは一定であるにも関わらずエネルギーシフト(量子閉じ込め効果)が観測された。これはステップ端に集まったGe細線の幅の変化によるもの、即ち面内量子閉じ込め効果であることがわかった。Geの量が0.37ML以上下の試料に関して励起子分子の形勢、状態密度の増加が見られた。これらはGe量子細線の形成によるものと考えられる。また、成長様式の変化によって生じた島が、周囲の構造に歪みを印加しポテンシャル変調を引き起こすこともわかった。また、隣接閉じ込め構造という、電子と正孔を空間的に分離して閉じ込める新しい量子構造を提案し、SiGe系およびAlGaP系において飛躍的に発光効率を向上させることを示した。特にSiGe系においてはフォノンを介在しない発光が選択的に強くなり、今後の発光デバイスへの応用は期待できる。
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