研究課題/領域番号 |
06452107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾鍋 研太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50204227)
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研究分担者 |
矢口 裕之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50239737)
近藤 高志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60205557)
長田 俊人 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (00192526)
白木 靖寛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00206286)
伊藤 良一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40133102)
深津 晋 東京大学, 教養学部, 助教授 (60199164)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 窒化物混晶半導体 / GaPN混晶 / ワイドギャップ化合物半導体 / 準安定混晶半導体 / ガリウムリン / 窒化ガリウム / 有機金属気相成長法 / MOVPE法 |
研究概要 |
本研究は、極度の非混和性を有するために従来作製が困難であったGaPNに代表されるIII-V-N型の窒化物系混晶半導体の作製および物性解明を行ったものである。本研究により以下の諸点が明らかになり、これらの特徴的な物性を利用した新しい工学的応用に道を拓くものである。 1.【GaPN混晶の結晶成長】N原料としてジメチルヒドラジンを用いたGaPN混晶の有機金属気相成長における成長特性を明らかにした。とくに混晶組成はN原子の結晶成長表面からの再脱離過程に大きく支配されることが明らかになった。これらの成長特性に基づき、N組成が6%までのGaPN混晶の実現に成功した。 2.【発光準位の起源と性質】窒素濃度が4%までのGaPN混晶における、光吸収、フォトルミネッセンス、および励起スペクトルなどの光学測定および解析により、発光準位はバンド端の状態密度テイル部に形成される準局在準位に基づいていることが明らかになった。極低温における発光の緩和過程は、N組成1%以下ではNN対に基づく発光緩和、N組成1%以上では非発光準位および準局在発光準位への緩和が支配的となる。 3.【N組成の増加におけるバンド端の形成過程】GaPN混晶のバンド端は、GaP結晶中に孤立して存在するN原子に起因する準位により形成されるものであることが明らかになった。さらに局在励起子の擬自由励起子への活性化による移動度端のふるまいが明らかになった。これらは併せて行った強結合近似に基づくバンド計算の結果と整合するものであり、エネルギーギャップの組成依存性における巨大ボウイング効果がGaPN混晶の本来の特徴的な性質であることを示している。またこの性質は、GaAsPN、InGaPNなどの関連混晶において共通の特性であることを示唆している。
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