研究課題/領域番号 |
06452172
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井上 督 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00107476)
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研究分担者 |
坪田 誠 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (10197759)
佐宗 章弘 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (40215752)
早瀬 敏幸 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (30135313)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | ヘリコプタ騒音 / 渦制御 / 乱流噴流 / 流体制御 / トンネル騒音 / 新幹線騒音 / 超流動ヘリウム / 量子渦 |
研究概要 |
井上は、渦と渦の干渉によって発生する音及び渦と衝撃波の干渉によって発生する音を数値的に捕えるための高精度の計算コードを開発し、渦と渦が正面衝突する場合および渦と衝撃波が衝突或いは追い越しする場合の音の発生機構を種々のパラメータについて解析し、音の四重極性を明らかにすると共に、各パラメータの及ぼす音の強さ・音の伝播メカニズムを明らかにした。またヘリコプタ・ロータまわりの圧縮性流れを数値的に解明することにより、ヘリコプタ・ロータまわりに発生する渦輪状態及びオート・ロ-テーション状態を世界で初めて数値的に捕え、ヘリコプタ騒音解明のための大きな手がかりを得ることができた。早瀬は、管オリフィスおよびスプール弁を通過する非定常流の数値的解析を行い、管路内絞りを通過する乱流噴流中の渦の挙動と音圧との関連を明らかにした。また、情報機器の基本構成要素である回転するポリゴンミラー周囲の乱流場による流体関連振動や血管内流れの不安定振動を解析し、渦の挙動と音の発生との関連を明らかにした。佐宗は、新幹線騒音問題の解明のために自由飛行体発射装置を用いた実験を行ない、高速列車がトンネルに突入することによって発生する衝撃波とトンネル出口での騒音との関連を明らかにし、またその騒音を軽減するための有効な方策を見いだした。坪田は、極低温流中での騒音発生メカニズムを解明するために、管内を流れる超流動ヘリウムに熱的および音響的振動が加えられたときの複数の量子渦の相互作用および壁面効果を数値的に解析し、量子渦の相互干渉による音の発生機構に関する重要な知見を得た。上述の4名の研究者による個々の研究成果を相互に比較研究した結果、各研究者により取り扱われた流れ場は大きく異なるが、例えば渦と渦との干渉及び渦と衝撃波の干渉によって発生する騒音は四重極性を有すること、壁面や物体の存在する場合には二重極性を有する騒音も発生すること等、多くの共通点が見いだされ、騒音問題解決のために今後更に共同研究を発展させる必要性のあることが確認された。
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