研究課題/領域番号 |
06452173
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 敏雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50013206)
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研究分担者 |
大島 まり 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40242127)
佐賀 徹雄 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30013220)
谷口 伸行 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10217135)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 乱流 / 噴流 / 渦構造 / 可視化計測 / LES / 感温液晶 / マイクロカプセル / サブグリッド・スケールモデル |
研究概要 |
本研究では、乱流噴流の初期領域での組織的渦構造の形成過程と崩壊、それに続く相似速度分布をもつ発達領域の形成に関して、乱流噴流中の渦構造が運動エネルギの輸送機構におよぼす影響を中心に考察した。研究方法として可視化手法を用いた実験計測とLESによる数値解析を取り上げ、乱流噴流の解析への応用について検討した。実験的研究として、1)マイクロカプセルに封入された感温液晶の光学的性質および熱応答性などを検証し、3次元流れ場の温度、速度変動を液晶粒子をトレーサとした可視化画像を用いて同時に計測する手法を開発した。さらに、2)軸対称噴流の熱輸送および浮力効果の検証実験のための実験装置を作成し、統計平均量について上記手法による計測精度を検定して良好な結果をえた。数値解析においては、3)軸対称流流れのLESでの数値上の課題とされた円筒座標系の特異点近傍の処理に対し、複数の座標系を組み合わせて計算を行う手法を開発し、旋回を含む円管乱流LESにおいて数値誤差などを検証した。また、4)層流、乱流域が間欠的に混在する流れに有効と考えられるダイナミック・サブグリッド乱流モデル(Germano)およびスケール相似モデル(Bardina)の噴流LESへの適用を考慮にいれて、これらのモデルの一般的な差分格子における定式化と数値安定性について検討し、チャンネル流れなどの基礎的な流れ場において数値検証した。噴流乱流の渦構造と運動エネルギ輸送の関連については2次元噴流LES結果を分析し、相似流れの形成にいたる遷移領域にはせん断乱流と類似の縦渦リブ構造が見られ、その後急速に3次元性が発達することなどの、実験研究では明らかには指摘されていなかった点が確認された。
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