配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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研究概要 |
超伝導マグネットの電力系統における有効利用に関する研究として,超伝導エネルギー貯蔵装置の有効利用と超伝導故障電流限流器に関する研究を行った. 超伝導エネルギー貯蔵装置(SMES)の有効利用法として,SMESの特長である高応答性と高インピーダンス性を生かし,電力系統にSMESから正弦波状の電力変動を与え,その応答を解析することで電力系統の固有周波数と制動力を求めることを研究課題としている.1)小型超伝導マグネットを用いたSMESと模擬送電線を用いた実験,2)高精度系統解析試験装置とその装置用の模擬的なSMESを用いた実験により,簡単案電力系統においては,系統に極僅かの擾乱を与えるだけで,固有周波数と制動力を求めることができた.複雑な系統では,明確に求めることはできなかったが,その可能性を示すことができた. 超伝導故障電流限流器(SFCL)の研究に関しては,本研究において,その動作開始電流の精度が必要であることを指摘した.この動作開始電流の調整可能なSFCLを設計,製作し,限流実験を行った.このSFCLは,二つの同心超伝導ソレノイドからなり,一方(一次コイル)は電力系統に接続され,他方(二次コイル)は短絡されている.二次コイルの巻数を少なくし,二次コイルが超伝導・常電導転移することで限流動作をする.また,二次コイルは短絡されているから,少しずらすことで簡単に一次コイルとの位置関係を変えることができ,動作電流の微少調整ができる.基本動作実験を行い動作確認を行った.また,電力系統の基本操作である再閉路において,このSFCLは超伝導復帰し,電力系統のSFCLとして今までにない良い性質を持つことも実験的に示した.
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