研究課題/領域番号 |
06452219
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉野 勝美 大阪大学, 工学部, 教授 (70029205)
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研究分担者 |
河合 壮 (河合 壯) 大阪大学, 工学部, 助手 (40221197)
尾崎 雅則 大阪大学, 工学部, 助教授 (50204186)
大森 裕 大阪大学, 工学部, 助教授 (50223970)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 導電性高分子 / 絶縁性高分子 / パーコレーション / トンネル電流 / 複合体 / フォトクロミック色素 |
研究概要 |
本研究で主に取り扱った導電性高分子-絶縁性高分子複合体は絶縁性高分子の微粒子の表面を導電性高分子で被覆する事で作製した高分子微粒子を未被覆の絶縁性高分子微粒子と混合成形する事によって作製した。被覆高分子微粒子と未被覆高分子微粒子を混合成形した複合体の導電率に及ぼす被覆高分子微粒子の混合比率を検討したところ、その導電率は10桁以上にわたり連続的に制御することが可能であることが見いだされた。また、その変化は混合比率に対して非線形で、閾値を有することが見いだされた。この閾値はパーコレーション閾値Pcとして理解され、用いた絶縁性高分子微粒子の形状に依存することが明らかになった。特に、ナイロン線維を用いた複合体の場合には線維の直径と半径の比率の2乗に反比例する事が明らかになった。この様な導電率の制御は導電性高分子を僅か0.05重量%程度加えることで可能であり実用的見地から極めて興味深い。さらにパーコレーション閾値以下の組成比の場合に見られる非線形な電流電圧特性とその温度依存性から導電粒子間のトンネル電流が正味の導電率を支配する現象を明らかにした。パーコレーション閾値特性は複合組成比に対する誘電率の依存性にも見いだされた。すなわち、パーコレーション閾値以上の組成比の複合体では顕著な誘電率の上昇が見いだされた。ここで検討した導電性高分子-絶縁性高分子複合体の応用として電力ケーブルの半導電層、帯電防止膜さらに各種の電磁シールド材料等が提案され、一部その性能評価も行った。
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