研究課題/領域番号 |
06452224
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
岩井 荘八 理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 先任研究員 (40087474)
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研究分担者 |
目黒 多加志 理化学研究所, レーザー化学研究グループ, 先任研究員 (20182149)
一色 秀夫 理化学研究所, フロンティア研究システム, フロンティア研究員 (60260212)
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研究室, 主任研究員 (70087469)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1995年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1994年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 原子層成長 / 有機金属気相成長法 / 量子ナノ構造 / GaAs / 選択成長 / フォトルミネッセンス / 量子閉じ込め効果 / 自己停止機構 |
研究概要 |
本研究では低次元量子構造作製プロセス開発を目的として、原子層成長(ALE)における選択成長技術を軸に、半導体微細領域における組成、構造及び不純物ド-ピングの原子オーダー制御技術への発展をはかった。以下に本研究の概要を示す。 (1)微細領域中の局在ALE成長の機構解明、成長モード切り替え技術の開発 ALEの特徴である自己停止機構によりナノメートルエリアにおいても異常成長のない均一な局在ALE成長が可能であることを示した。また成長シーケンスによりALE成長中の表面反応素過程を選択的に制御しALE成長モード切り替え(isotropic<->anisotropic)技術やド-ピングを原子層オーダーで切り替えることを可能にした。 (2)ALE成長モード切り替え技術を用いた低次元量子構造作製プロセスの開発 ALEを用いた低次元量子構造の作製プロセスを開発し、矩形量子細線の作製に成功した。本研究ではALE成長法をベースとして、閉じ込め構造を有する原子層単周期超格子及び結合制御型多重量子細線構造の作製を試みた。原子層短周期超格子は原子層を最小単位とする究極の人工結合系である。そのためALE選択成長を用いた閉じ込め系短周期超格子の実現は組成制御を含めた今後の多重結合型ナノ構造作製にとって極めて重要であることを示した。 (3)ディジタルエッチングの開発:波長可変レーザによる表面反応制御 Ti:Sapphireレーザをベースに開発した連続波長可変の紫外域パルスレーザーを利用して、GaAsの光励起デジタルエッチングに関して検討した。その結果、デジタルエッチングにおいて、自己停止を得るためにはエッチャント供給とビーム照射の交互操作が必須であり、塩素供給後のパ-ジ時間が重要な要素であることが分かった。 (4)低次元量子構造における量子サイズ効果の観測、解析 ALE選択成長により作製した矩形量子細線からのフォトルミネッセンス(PL)発光を観測し、そのPLスペクトル及び偏光依存性から一次元閉じ込め効果を観測した。さらにpタイプ変調ド-ピング構造を用いることにより、偏光PL測定よりバンド混合効果による量子細線固有の価電子帯の電子状態を初めてPL発光で観測した。さらに量子細線構造からのPL発光の磁気光学特性から反磁性シフトを観測した。
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