研究課題/領域番号 |
06452225
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
尾笹 一成 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (10231234)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | プラズマ / ガスパルスプラズマ / プラズマパルス / 水素プラズマ / ヘリウムプラズマ / イオン電流 / 発光特性 / 電子温度 / 窒素プラズマ / DMAH / 選択成長 |
研究概要 |
高密度ガスパルスプラズマの発生について、イオン電流、発光特性、電子温度、電子密度、消費電力の時間変化を追跡し、つぎのことを明らかにした。 1。小キャビティのマイクロ波放電室にマイクロ波電力を供給しておきそこにガスを短パルスとして供給すると、発生するプラズマの強度がガスパルスの導入打ち切り直後に大きく増大する(ガスパルスプラズマ)。プラズマイオン電流や発光特性、消費電力の時間変化より分析すると、この増大期間中のマイクロ波放電室内では「励起衝突確率の非励起化衝突に対する相対的な増加」と「マイクロ波とプラズマと結合状態の改善」が相互促進的に起こっていることがわかった。このうちの前者は圧力が高くに留まっている間に原料水素ガスの供給が打ち切られることに起因している。 2。水素、ヘリウム、窒素、酸素のおのおのの特性を調べた結果、「活性種のうちに特に増大されるラジカルがある(ヘリウム)」、「電子温度、電子濃度が増大期間中に上昇している(窒素、酸素)」、「時間変化したときでも定常プラズマと比べてプラズマ強度を大きくできる条件がある(酸素)」ということが判明した。これらは1に述べたメカニズムを支持するものである。 3。観測されるプラズマパルスの大きさと時間変化はガス種によって大きく異なる。これはマイクロ波放電室内に流れ込む原料ガスと放出されるプラズマ流との変化の速さがガス種によって異なるためで、分子量の小さいガス種(水素、ヘリウム)に対してはピーク高が大きくて持続時間の短いパルスが、分子量の大きいガス種(窒素、酸素)に対してはピーク高が低くて持続時間の長いパルスが得られる。またプラズマを放出する開口面積にもパルスの時間変化は依存しするが、これはガスパルスの導入打ち切り後の放電室内の圧力の変化速度が開口面積によるためである。
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