配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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研究概要 |
原子力プラント,航空機管制システム,月面作業ロボット,人工衛星制御システム,分散マルチメディアシステム等,実時間性を要する大規模分散システムに対する需要がますます高まっている.これらを支援する計算機システムもまた,ネットワーク上などでの本格的な大規模分散の時代を迎えているところである. 本研究課題では,従来,その場凌ぎ的なアドホックな手法によってなされてきた大規模分散処理記述を,(1)記述:並行オブジェクト指向に柔軟な実時間性を取り入れた分散実時間オブジェクト指向,(2)実行環境:動的負荷分散,実時間スケジューリング等による動的かつ実時間的実行計算制御,さらに(3)理論:非同期名前渡しプロセス計算及び時間的並行プロセス計算という3点に焦点を絞り議論した. 具体的には,(a)分散実時間プログラミング言語DROLのARTSカーネル及びRT-Mach実時間カーネル上への実装,分散計算システム実験環境(慶応義塾大学,電気通信大学,IBM PC-AT互換機10台)上での性能や応用可能性の評価,(b)動的実時間システムのための柔軟なスケジューリング アルゴリズムの提案,(c)局所時間性を考慮した分散オブジェクトの形式化及びプロセス代数による実時間プログラミング言語の意味論の確率という3つのテーマを軸に研究を発展,それぞれの分野において得られた有意義な成果を統合,大規模分散実時間アプリケーションを安全かつ効率的に記述可能なプログラミングパラダイス及びその基礎理論を構築した.
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