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都市活動に由来する大気汚染微粒子の地球温暖化抑制効果の評価

研究課題

研究課題/領域番号 06452280
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 土木環境システム
研究機関北海道大学

研究代表者

太田 幸雄  北海道大学, 工学部, 教授 (00100058)

研究分担者 山形 定  北海道大学, 工学部, 助手 (80220242)
芳賀 哲也  北海道大学, 工学部, 助手 (00113605)
松尾 直人 (村尾 直人)  北海道大学, 工学部, 助教授 (00190869)
研究期間 (年度) 1994 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード大気汚染微粒子 / 地球温暖化 / 日射吸収特性 / 沖縄海域 / 単一散乱アルベド / 硫酸塩粒子 / 有機物粒子 / 大気浮遊微粒子の組成分析 / 都市活動 / 地球温暖化抑制効果 / 二酸化硫黄 / 硫酸イオン粒子 / 沖縄地域 / バックグラウンド大気浮遊微粒子 / 後退流跡線解析 / 硝酸ガス / バックグラウンドエアロゾル
研究概要

大気浮遊微粒子は日射を散乱・吸収することにより地球の熱収支を変化させており、特に都市活動に由来して多量に排出される硫酸塩粒子と有機物粒子の増加が、地球の温暖化を抑制しているのではないかといわれている。ただしこの抑制の度合いは、特に大気浮遊微粒子全体の日射吸収特性に大きく依存しており、地球上さまざまな地域での大気浮遊微粒子の吸収特性を把握することが重要である。本研究では、西太平洋域の海洋上大気浮遊微粒子の吸収特性を明らかにすることを目的として、沖縄本島の辺戸岬において大気浮遊微粒子を一カ月毎に連続捕集し、その化学分析を行って組成を明らかにし、組成分析結果から吸収特性を算出した。また、硫酸塩粒子および硝酸塩粒子の前駆物質である二酸化硫黄ガスおよび硝酸ガスの濃度測定も行った。その結果沖縄海域における粒径2μm以下の大気浮遊微粒子は、ほぼ黒色純炭素、有機物、硫酸、硝酸、塩素、アンモニウム、海塩起源陽イオンおよび土壌粒子成分で構成されており、その総重量濃度は3〜11μg/m^3であること、中国大陸からの輸送が卓越する春季には、土壌(黄砂)成分の他に、都市活動等により排出された硫酸成分や、有機物成分、煤成分が多量に含まれていること、一方夏季には小笠原気団に覆われ、総重量濃度が低く、さらに煤成分や土壌成分の濃度も低いが、ただしバナジウム、ニッケル、銅等の人間活動に由来する成分の存在比が高いことから、低濃度ではあるが西太平洋域において人間活動に由来する微粒子が広範囲に輸送拡散され分布していることがわかった。
以上の観測により得られた組成分析結果から吸収特性を表す単一散乱アルベドを算出したところ、夏季に0.95、冬季に0.90、年平均値が0.92であり、この結果から、沖縄海域の大気浮遊微粒子は、吸収性が小さく(散乱性が強く)、その増加に伴って地球温暖化を抑制する効果の大きい浮遊微粒子であることがわかった。

報告書

(4件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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