研究課題/領域番号 |
06452284
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大橋 好光 東京大学, 工学系研究科・建築学専攻, 助手 (70160603)
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研究分担者 |
坂本 功 東京大学, 工学系研究科・建築学専攻, 教授 (90011212)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 建長寺 / 伝統的木造建物 / 耐震性 / 仏殿 / 法堂 / 構造強度 / 貫構造 / 実験 / 鎌倉 / 関東地震 / 柱貫接合部 / 伝統的木造建築 |
研究概要 |
まず、両建物の種類・形式、規模、様式、立地条件を整理した。特に壁の存在(構法と量)、および壁の構成(材料・厚さなど)の関係をまとめた。また、構造解析上必要な諸元を得るために、柱-貫接合部の部分実験を継続して実施した。特に既往の研究・実験では取り上げられていなかった、接合部内の貫の継手の形状に着目して実験を実施した。次にその結果から、それらの影響を考慮した柱-貫接合部の強度・剛性の推定式を構築した。 次に、建物をモデル化して、仏殿と法堂の耐震性を評価し、建物の荷重の積算など行った上で、各柱-貫接合部の強度・剛性を足し合わせることで、両建物の水平耐力・動静を求めた。その結果、解析においては、仏殿の方が保有する水平耐力が大きいという結果が得られた。これは、関東地震の際の実際の被害とはむしろ逆の結果である。その原因としては次の3つが考えられる。第1は、解析では仏殿がやや大きな保有耐力を示したが、いずれの建物も保有耐力の絶対値は小さいこと。第2は、この解析は弾性範囲のみを対象としているおり、破壊が生じる塑性範囲については、追跡できていないこと。第3は、破壊は接合部が外れることにより進行すると考えられるが、柱内部の貫の継手は確認できないため、外れ易さといった性状は把握が不可能であったこと。 以上の解析を例に、伝統的な木造建物、特に柱-貫接合部を中心とする建物の耐震性の評価方法を提案した。
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