研究課題/領域番号 |
06452363
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
下川 悦郎 鹿児島大学, 農学部, 教授 (60041670)
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研究分担者 |
谷口 義信 宮崎大学, 農学部, 教授 (70041051)
地頭薗 隆 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (50145455)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 1993年鹿児島豪雨災害 / 火山地域 / しらす / 斜面崩壊 / 土石流 / 鉄砲水 / 斜面水文学 |
研究概要 |
本研究は火山地域で発生する崩壊を斜面水文学的な立場から研究したものである。1993年鹿児島豪雨と過去の豪雨による災害の実効雨量の比較検討、斜面水文試験地の地形・地質調査およびその試験地での流出・地下水の観測、しらす谷の崖錐部の崩壊メカニズムの検討を行った。得られた成果は以下のように要約される。 1.半減期を24時間に設定して計算した斜面崩壊発生の実効雨量値は、1993年豪雨による災害も過去の豪雨による災害も、小規模な災害を除いて200mmである。この値は、今後のしらす地域での斜面崩壊・土石流の発生予測の指標として有効である。 2.しらす谷の土石流がその谷頭部からの湧水に絡んで発生したことから、その湧水の流出特性を把握するために、試験地においてしらす堆積以前の地形を再現した。その結果、渇水期の湧水量と再現地形から求めた集水面積は密接な関係があることがわかった。この関係は、土石流発生位置の予測に有効である。 3.しらす谷頭部の湧水はその台地に浸透した水から供給されている。斜面水文試験地における地下水位の観測や土壌水分の測定結果から、湧水は降雨に対し比較的短い時間で応答していることが明らかになった。したがって雨水は比較的短い時間でしらす地盤内を浸透していることが示唆される。これにはしらす堆積物内部に鉛直方向に発達したガス孔や湧水孔が関係している。 4.しらす斜面脚部の崖錐部の地形測量および水文観測結果に基づき、崖錐部の安定解析を行った。さらに1993年鹿児島豪雨時に発生した崖錐部の地下水位面を測定した。
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