研究課題/領域番号 |
06452388
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京工業大学 (1996) 東京大学 (1994-1995) |
研究代表者 |
松岡 聡 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (20221583)
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研究分担者 |
高橋 伸 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (00272691)
米澤 明憲 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00133116)
萩谷 昌巳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30156252)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 宣言的GUI / 例示プログラミング / 視覚化 / アルゴリズムアニメーション / ペンコンピューティング / 層状半影 / 局所伝搬法 / 制約階層 / 宣言的アニメーション / 制約解消系 |
研究概要 |
(1)複数例示による対話的GUIプログラミングのインターフェースとその一般的構築法:我々は、(i)ユーザの高度なデータ抽象化の宣言を可能にし、アプリケーション内部のデータの複雑な意味的性質をシステムが推論に利用でき、(ii)システムがその時点での推論の結果を例を通じてユーザーに示し,その例を修正することによってユーザーは新しい例をシステムに示すようにする「例示の修正によるGUIプログラミング」の枠組みを提唱した。 (2)宣言的アニメーションインターフェース:我々は、「絵・抽象的データ間の宣言的双方向変換の枠組」を時系列方向に拡張したモデルを提案し、宣言的記述でアプリケーション内のデータの動的挙動をアニメーション化する枠組みを確立した。具体的には(i)従来のアニメーションで用いられている動画表示の技法を宣言的に指定し、システムが自動生成する技術を開発し、さらに(ii)3次元のアニメーション表示が可能なTRIP3Dを構築した。 (3)成約解消系における一般化局所伝播法(Generalized Local Propagation)の理論:我々は、階層的成約解消系における動的な制約の連立が可能な一般化局所伝播法を提案し、その理論を体系的に確立した。まず、A.Borningらによる階層制約系の再定義をより精密におこなった。次に、解消系の局所的な単調性大局的準単調性などの重要な性質を調べ、局所伝播法で解の正当性に関する必要十分条件を得、従来の様々な提案された階層制約における制約解消系のクラス分けをこの理論に基づき行った。さらに、制約解消系Detailの開発を行い、ユーザインターフェースシステムへの適合性を調べた。 (4)ペンによる描画システムの新しいインターフェースとその構築法:局所的な構造の相互のインタラクションと、そのパラメタの学習により認識を行う「Link Model」を提唱した。さらに人間の一般的な計算機を用いた描画時の操作に関する認知的なモデルを提唱し、その有効性を検証する実験を行った。さらにその実験に基づき、描画時の認知的な負荷を本質的に減らす描画インタラクションを装備した描画システムPegasusを開発した。システムは高速な制約解消系を用いることにより、ユーザの描画操作に対し複数の解釈可能な解を導出し、それをユーザが簡便でかつ自然な操作で選択することによって、描画動作を高速化する。 (5)3-Dアニメーションインターフェースにおける半影の利用によるインタラクション:3-D空間の物体間の相互関係をユーザに対してより積極的にかつ自然に提示する手法として、Interactive Penumbraeと呼ばれる、一種の(現実にはない)半影を用いる手法を提案し、その高速な描画アルゴリズムを開発した。 これらの成果は、複数の海外の国際会議で発表され、特に(2)の研究成果はIEEE Visual Laguage Symposium '94のベストペ-パ-賞を受賞した。また、研究代表者の松岡は、国際学会のプログラム委員としても活躍し、我が国のこの分野の発展に貢献した。
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