研究課題/領域番号 |
06452429
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学一般・原子力学
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研究機関 | 宮崎大学 (1996) 京都大学 (1994-1995) |
研究代表者 |
和田 一洋 宮崎大学, 工学部, 教授 (50025996)
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研究分担者 |
山中 正宣 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (10029118)
薮下 信 (藪下 信) 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60025921)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | ソーラーレーザー / 太陽電池 / 半導体レーザー / アップコンバージョン / CO_2(二酸化炭素) / メタノール転換 / 光還元 / 光触媒 / 二酸化炭素 / 触媒 |
研究概要 |
本研究は、1.ソーラーレーザーの開発、2.触媒の特性測定、3.光によるCO_2還元反応の素過程研究などが柱になっている。1.ソーラーレーザーについては、(1)太陽電池による半導体レーザーの直接発振特性から、最大太陽光照度のほぼ1/4でレーザー光強度が飽和に達することが明らかになり、太陽電池の発電能力が太陽光照度に関して飽和する点に改良の余地のあることがわかった。(2)上記ソーラーレーザーシステムに蓄電池を組み込み、昼夜にまたがる連続発振が達成できた。(3)ソーラーレーザーの波長変換に関しては、Erを添加したファイバーに近赤外域の半導体レーザー光を注入し、アップコンバージョンによる緑色光への変換を確認したが、変換効率の測定にまでは至らなかった。(4)レーザー光の大出力化には、個々のレーザー光をファイバーで集める方法と、半導体レーザーをアレイに組む方法とがあるが、波長変換にファイバーを用いるなら、ファイバーで集める方法が好都合と思われる。2.触媒については、従来から高温高圧下でのCO_2のメタノール転換用として用いられているFe_2O_3やCuOのほかに、光触媒としてのTiO_2、各種ゼオライト、希土類元素などについて(1)紫外・可視・赤外域の吸収スペクトル測定と、(2)CO_2およびH_2Oの吸着・脱離特性を調べた。その結果、光吸収の点ではFe_2O_3が、また、ガスの吸着・脱離特性ではゼオライトが優れていることが判明した。そのほか、メタノールへの転換効率の高い光触媒として、湿った酸化銅Cu_2O・xH_2Oが新たに見つかった。3.については、(1)反応の素過程が追跡しやすいマトリクス試料に関する基礎研究として、吸光度測定技術を確立し、CO_2のマトリクス試料の紫外から赤外までのスペクトルを測定した。また、(2)CO_2とH_2Oを混合して11Kで凝固させた試料にXeエキシマランプ光(172nm)を照射することにより、メタノールが生成することを確かめた。今後は、半導体レーザーとファイバーとのカップリングなど、ソーラーレーザー技術の熟成、気相反応に使える光触媒の開発、CO_2の光還元に必要な光の波長を光触媒を用いることによって長くする研究、などが課題となる。
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