研究課題/領域番号 |
06453005
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
南川 雅男 北海道大学, 大学院地球環境科学研究科, 教授 (10250507)
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研究分担者 |
渡辺 修一 (渡邊 修一) 北海道大学, 大学院地球環境科学研究科, 助教授 (00167131)
大場 忠道 北海道大学, 大学院地球環境科学研究科, 教授 (60013588)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | δ^<15>N / δ^<13>C / 有機物 / 懸濁粒子 / セディメントトラップ / 全炭酸 / 有孔虫 / 噴火湾 / 炭素同位体 / 窒素同位体 / 生物活動 / 同位体分別 / 沿岸堆積物 / 古環境復元 |
研究概要 |
海水中の有機懸濁粒子とその基質である全炭酸の炭素・窒素安定同位体比は、冬期の海水循環期に比較的均一な鉛直分布を示すが、春期のブルーミングとともに大きく変化する事が明らかになった。すなわち高生産期の有機物は-19‰までの重いδ^<13>Cと7‰までのδ^<15>Nで特徴づけられることがわかった。この原因は急速なプランクトンの増殖に伴う溶存炭酸の減少による同位体分別の低下と、硝酸取り込み後の^<15>Nの濃縮であると結論づけた。一方夏期の海水成層化後の低層水中では懸濁粒子にこれまで知られていなかった大きな変化が見出されることがわかった。すなわちδ^<13>Cが-28‰まで軽くなり、δ^<15>Nは+12‰まで上昇、C/N比は10以上となった。この変化は海底付近での有機物分解と還元化に伴う脱窒等の微生物活動によると推定され、今後の海底堆積物の同位体比解釈に不可欠の過程があることがわかった。この急激な化学的な変化に伴って表層堆積物中の底性有孔虫の種組成にも変化があることが明らかになり、還元環境下にある堆積物コアの解釈に新たな評価を加える必要性を明らかにした。
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