研究課題/領域番号 |
06453018
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
渋谷 一彦 東京工業大学, 理学部, 助教授 (30126320)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 光反応 / 二酸化窒素 / アミン / プロペン / 二分子反応 / 原子移動 / 赤外分光 / 反応中間体 / 極低温固体 / ジエン |
研究概要 |
低温希ガス(Ar & Kr)固体内にプロペンと二酸化窒素反応ペア-を閉じこめ、可視光誘起の酸素原子移動が黄色の可視光で誘起された。この化学反応では、励起二酸化窒素からプロペンのπ電子系への求電子的な酸素原子移動によるオキシランビラジカルと一酸化窒素の生成に始まり、オキシランビラジカルと一酸化窒素の再結合によるニトリトラジカルの生成過程、オキシランビラジカルの環化によるオキシランの生成過程に分岐することを見出した。他のアルケン類で観測されたオキシランビラジカルの分子内水素原子移動によるアルデヒド生成は見られなかった。同位体でラベルする手法により酸素原子の付加する炭素位置には選択性が見られた。理論計算による振動数解析と比較検討した。この光誘起反応の速度には顕著なマトリックス効果が観測された。 低温アルゴン固体内にアミン類と二酸化窒素の反応ペア-を閉じこめ、酸素原子移動が赤色光で二分子反応として誘起された。アミン類としてメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミンを用いた場合、非共有電子対にも励起二酸化窒素から酸素原子が求電子的に移動した。この場合の酸素原子移動は電荷移動型ポテンシャルへの遷移過程で、実際反応誘起のしきい波長はアミンのイオン化電圧と良い相関があった。分子間の酸素原子に移動によるアミンN-オキシドと一酸化窒素の生成に始まり、アミンN-オキシドの安定化過程、アミンN-オキシドのイミンと水への単分子分解過程に分岐する反応機構で説明された。
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