研究課題/領域番号 |
06453050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
春日 邦宣 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00032615)
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研究分担者 |
杉森 保 島根大学, 総合理工学部, 助手 (60263505)
半田 真 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (70208700)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | フタロシアニン / 構造異性体 / 酸化触媒 / 光触媒 / 二酸化炭素 / メタン / 化学的固定 / 幾何異性体 / スチレン / 二酸化炭素の固定 / プロピレンオキシド / 環状炭酸プロピレン / アルコキシ誘導体 / 立体障害 |
研究概要 |
本研究では、置換基をフタロシアニン環の周辺に導入して可容化したフタロシアニンの各種金属錯体を用いて、溶液中での触媒反応につき検討した。そのために、以下に述べるテーマにつき研究を行なった。 [1]四置換体の構造異性の選択的合成を、置換基の嵩高さを制御して立体的に1個の異性体のみが得られる条件の検討 [2]可溶化されたフタロシアニン金属錯体を用いる二酸化炭素の化学的固定 [3]溶液中での錯体の光触媒能 [4]酸化触媒能 [1]周辺置換基としてアルコキシ基を導入し、その嵩たかさを制御することにより、1種類の幾何異性体のみを合成することができた。そのニッケル(II)錯体のX線構造解析より異性体の確認をした。この配位子を用いて各種の金属錯体の合成を行なった。亜鉛(II)とマグネシウム(II)錯体において、他の錯体に見られない新しい吸収帯が700nm付近に現れた。 [2]プロピレンオキシドとCO_2より環状炭酸プロピレンを合成する際のアルミニウム(III)フタロシアニン錯体の触媒能について検討し、その反応機構を調べた。1-メチルイミダゾール存在下軸配位としてCI又はOH基を持つ錯体を用いた系では、六配位中間体を経由して、また軸配位子としてOH基を持つ錯体と持たない四級アンモニウム塩を用いる場合、または軸配位子として酢酸イオン等を持つ錯体と四級アンモニウム塩を用いた場合は、原料の五配位錯体はそのままで、六配位錯体は形成されない。六員環中間体を経て、環状炭酸プロピレンが生成すると思われる。 [3]トリスルホフタロシアニン亜鉛(II)錯体を光触媒として用い、水-DMSO混合溶媒中での可視光照射によるCO_2のメタンへの光還元について検討した。 [4]フタロシアニン錯体を触媒としてスチレンを還元剤NaBH_4存在下酸素酸化してアルコールを得た。酸化反応において、マンガン(III)、鉄(III)錯体を用いる系とコバルト(II)錯体を用いる系とでは、種々の反応性の違いがあることが分かった。
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