研究課題/領域番号 |
06453174
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大澤 俊彦 (1995) 名古屋大学, 農学部, 教授 (00115536)
川岸 舜朗 (1994) 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023445)
|
研究分担者 |
内田 浩二 名古屋大学, 農学部, 助手 (40203533)
堀尾 文彦 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20165591)
大澤 俊彦 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00115536)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
キーワード | 酸化ストレス / 脂質過酸化 / 動脈硬化 / 活性酸素種 / 4-ヒドロキシノネナ-ル / マロンアルデヒド / カルボキシメチルリジン / 8-ヒドロキシデオキシグアノシン / アロンアルデヒド / 過酸化脂質 / 4-ヒドロキシ-2-ノネナ-ル(HNE) / HNE修飾タンパク質 / ポリクロナール抗体 / 酸化LDL |
研究概要 |
生体内における酸化ストレスは脂質過酸化を含めた活性酸素により誘発される。血管内における酸化ストレスは生体分子の損傷をもたらし、動脈硬化や血栓形成の原因となる。なかでも血液中の活性酸素種によって引き起こされる酸化的損傷から赤血球を保護しているのが、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼなどの抗酸化酵素である。本年度は、まず、このような酸化的傷害を受けやすい環境にある赤血球を用いて、脂質過酸化により生じる物質が赤血球にどのような影響を与えるか検討を行った。まず、老化赤血球のモデルとして過酸化水素や過酸化物と赤血球を反応させると4-ヒドロキシノネナ-ルに対する感受性が増加した。4-ヒドロキシノネナ-ルは、マロンアルデヒドと共に脂質酸化分解物の代表として最近注目を集めている物質である。そこで、赤血球を4-ヒドロキシノネナ-ルと反応したところ、グルタチオン量が減少し、酵素タンパクのSH基への傷害、特にcarbonic anhydraseがその対象であることが明らかとなり、赤血球変化のよい指標となると期待されている。さらに、最近、注目を集めているのが糖尿病の合併症に及ぼすフリーラジカルの影響である。われわれは、糖尿病患者の尿中に酸化ストレスにより生成するバイオマーカー、カルボキシメチルリジン(CML)や8-ヒドロキシデオキシグアノシンが排泄されることを見いだし、糖尿病の合併症も酸化ストレスの結果であることを明らかにした。ごく最近には、糖尿病患者の血液中にMRX,MRYと命名した新しいAGE_s(Advanced Glycation End Products)が存在することを明らかにすることができた。このMRX,MRYは羊やウサギの赤血球をグルコースと共にインキュベートしても生成し、特に、アルギニンとシステインが前駆体として重要な役割を果たしていることを明らかにし、現在、構造解析中である。
|