研究課題/領域番号 |
06453221
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
林 壽郎 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (90026089)
|
研究分担者 |
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 生分解性材料 / 癒着防止材料 / 天然高分子材料 / 合成ポリペプチド / 天然タンパク質 / 多糖類 / ハイドロゲル膜 / 酵素分解性 |
研究概要 |
本研究は、損傷した生体組織の術後の癒着防止に有効な生体内分解吸収性高分子膜材料を新規に設計し臨床応用に至るまでの一貫した開発研究を行なおうとするものであり、素材としては酵素分解型吸収性材料を対象とする。それらには、コラーゲン、ゼラチンおよび可溶化絹フィブロインなどの天然タンパク質、および、ヒアルロン酸、アルギン酸およびキトサンなどの多糖類などが含まれる。また、天然タンパク質のモデル合成高分子として種々の合成ポリアミノ酸の単独および共重合体を合成し、ハイドロゲル膜を調製することにより同様の検討を行うこととした。 本年度は、本研究の第1年目として、主に各種のハイドロゲル膜の調製条件を検索し、ハイドロゲル膜の諸物性および生体適合性を調べるとともに、目的に叶う生分解速度を付与するための最適のハイドロゲル膜調製条件を確立することに専念した。本年度は、コラーゲン、ゼラチンの架橋膜と親水性合成ポリアミノ酸膜との比較検討を行い、in vitroプロテアーゼ酵素分解挙動を詳細に調べた。ハイドロゲル膜の分解に伴う膜材料の重量減少度と強度低下、分子量低下などを経時的測定し、生体内での材料寿命の予測のための測定を行なった。特に、合成ポリアミノ酸ハイドロゲル膜では、D,L-共重合体および膜に柔軟性を付与するためにポリイソプレンとのブロック共重合体を新規に合成し、有用な効果が認められたので、研究成果の発表も行なってきた。今後は、以上の基礎技術および知見に基づいて、他の素材によるハイドロゲル膜の調製およびin vivo試験を行い、生体組織埋入後の材料特性の変化、分解生成物の同定、組織反応、排泄経路の確認などの研究を進めていく計画である。
|