研究課題/領域番号 |
06454015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島崎 研一郎 九州大学, 理学部, 教授 (00124347)
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研究分担者 |
木下 俊則 九州大学, 理学部, 教務員 (50271101)
土井 道生 九州大学, 理学部, 助手 (00167537)
和田 元 九州大学, 理学部, 助教授 (60167202)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 気孔 / 青色光効果 / プロトンポンプ / 情報伝達 / リン酸化 / 脱リン酸化 / 蛋白質リン酸化酵素 / 蛋白質脱リン酸化酵素 / 光情報伝達系 / プロテインキナーゼ / プロテインフォスファターゼ / Guard cell / Stomata / Ilne light response / Ca^<2+> / H^+-ATPane / Proton pumping / adaxial epidermis / proten phompnosylatin / 孔辺細胞 / ミオシン軽鎖キナーゼ / カルシウム / 蛋白質のリン酸化 |
研究概要 |
孔辺細胞プロトプラストを用いて青色光依存のプロトン放出に関与するプロテインキナーゼのクローニングを試みた。青色光依存のプロトン放出はミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)阻害剤で阻害されることから、この反応にMLCK様タンパク質が関与することが示唆されていた。孔辺細胞中にニワトリ砂嚢のMLCK抗体と反応するタンパク質の存在を見出したので、この抗体を用いて新たに作製した孔辺細胞のcDNAライブラリーをスクリーニングすると、2個のポジティブクローンが得られた。このクローンはそれぞれ3および4キロベースのcDNAを持っていた。それぞれVFPK1,VFPK2と名付けられたcDNAの塩基配列を決定すると、互いに88%の相同領域を有していたので、まず、VFPK1について詳しく調べた。VFPK1は4個のオープンリーディングフレイムを持ち(ORF1-4)、ORF2はプロテインキナーゼに相同な領域と、キナーゼに必須なサブドメインを有しており、MLCKと約17%の相同性があった。このタンパク質を大腸菌体内に過剰発現させ、そのキナーゼ活性をミエリン塩基性タンパクを基質とするゲル内リン酸化法により測定すると、高い活性が認められた。そこで、このタンパク質を抗原として抗体を作製した。この抗体は孔辺細胞中の17および32kDのタンパク質と反応した。このうち17kDのものは孔辺細胞葉緑体中に、また、32kDのものは細胞質中に存在していた。さらに、詳しく相同性検索を行うと、このORF2はArabidopsisにおいてレトロトランスポゾンの一種として報告されている遺伝子と相同性が高かった。また、ORF4はショジョウバエで報告されているレトロトランスポゾンの逆転写酵素と41%の相同性があった。以上の結果に基づくと、得られたcDNAのコードするタンパク質はプロテインキナーゼ活性を有し、孔辺細胞中に発現し、かつMLCKとある程度の相同性を有していた。しかし、それが青色光依存のプロトン放出に関与するかどうかについては、さらに検討が必要である。
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