研究課題/領域番号 |
06454021
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物形態・構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
守 隆夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011659)
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研究分担者 |
窪川 かおる 東京大学, 海洋研究所, 助手 (30240740)
朴 民根 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00228694)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1995年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | ホルモン受容体 / 遺伝子 / 脊椎動物 / 生殖活動 / 進化 |
研究概要 |
脊椎動物の生殖活動に関与するホルモン類の受容体分子の進化について検討した。黄体形成ホルモンと3胞刺激ホルモンの受容体についてはこれまで、哺乳類についてのみ報告されていた。我々はウズラ(鳥類)を用いて、世界で初めて両ホルモンの細胞外領域の塩基配列を明らかにするのに成功した。両ホルモン受容体の塩基配列、アミノ酸配列ともに、これまで知られていた哺乳類のそれと約70%の相同性を認めた。リガンド自体の相同性は60%前後なので、受容体のほうが保存性の高いことが明らかになった。さらに我々はトカゲとカメ(爬虫類)の3胞刺激ホルモン受容体の塩基配列の解明にも成功した。この結果、アミノ酸レベルでみると、哺乳類と67%、鳥類と69%の相同性が認められた。この他、両生類と魚類の両ホルモン受容体の解析は現在も進行中である。これらすべてのデータがそろえば、ホルモン受容体の分子進化について、新しい知見が得られるものと期待される。 この他、上記両ホルモンを上位から支配する生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンの受容体の解析も行った。特に鳥類のそれは現在クローン化するところまできている。哺乳類以外でこの放出ホルモン受容体は解明されておらず、これも世界初の報告となることが期待される。特に鳥類には2種の放出ホルモンが存在し、片方は哺乳類から魚類まで広く分布するユニークなホルモンなので、受容体分子を解明し、それをプローブとして、この分布、発現様式を明らかにすることができると、この分野に計りしれない寄与をもたらすものと考えている。
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