研究課題/領域番号 |
06454035
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
正田 誠 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70023489)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 生物脱臭 / 糸状菌 / 酸化酵素 / 活性炭 / 活性炭繊維 / ピ-ト / 有機硫黄化合物 / 揮発性有機物 |
研究概要 |
揮発性有機物(Volatile Organic Compounds,VOC)に対して分解活性の高い微生物を検索した。その結果、いくつかの細菌および糸状菌を分離することに成功した。これらの中で、特に糸状菌についてそれらの特徴を検討した。またこれらの菌を担持するのに適当な担体の選択を行った。以下、成果をまとめる。 (1)分離した糸状菌を同定した結果、Exophiala sp.およびGeotrichum candidumであることが明らかになった。 (2)糸状菌Exophiala sp.は硫黄系化合物を特に分解する活性が高いことが判明し、pH=2のような低pHにおいても分解活性を示す初めての糸状菌である。増殖期より定常期の菌の活性が高いことも明らかになった。 (3)糸状菌Exophiala sp.の有機硫黄化合物に対する分解酵素の抽出を行った。DMSを基質としたとき、粗酵素の最適pHは7付近であり、菌の特性と違いを見せた。この粗酵素は非常に不安定であり、チオール基を活性部位に有することが判明した。 (4)糸状菌Geotrichum candidumはほぼすべてのVOCの酸化能力を示した。 (5)微生物の固定化担体として、ピ-ト、活性炭、活性炭繊維などを検討した。栄養源の補給の必要がないものはピ-トであるが、触媒反応も利用した化学処理と生物反応を同時に行い、効率化をはかるためには繊維状活性炭が有効であることを見い出した。有機硫黄化合物の酸化メカニズムの解明を行った。 (6)活性炭は安価で良好な担体であるが、その種類が多く選択がむつかしい。各種の活性炭の中で、最も菌の固定化能が高いものを選抜した。またこの繊維を合成繊維に付着した固定化活性炭を試作し、トリメチルアミン分解菌を担持して、分解能の確認を行い、良好な成績を得た。
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