研究課題/領域番号 |
06454111
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 和雄 東北大学, 農学部, 助教授 (60091831)
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研究分担者 |
萩野 顕彦 東北大学, 農学部, 助手 (80156249)
小田 伸一 東北大学, 農学部, 助手 (60211827)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 反芻家畜 / 下垂体 / 前葉細胞 / 成長ホルモン / 分泌 / カルシウムイオン / カルシウムチャネル / VFA / GH / ソマトトロフ / カルシウム電流 / ヤギ / GRF / GHRP |
研究概要 |
ヤギ下垂体前葉細胞を用いて以下の結果を得た。 1.潅流した細胞単離直後の細胞をCRFやGHRPによって刺激した時のGH放出増加反応は、VFA(酢酸、プロピオン酸および酪酸、10mM)の潅流液への投与によって完全に抑制された。このVFAの抑制効果は、3日間培養した細胞でも確認された。 2. GRF刺激によって開くヤギ・ソマトトロフの主なカルシウム・チャネルは、膜電位依存性のL型カルシウム・チャネルであることが示された。 3. VFAの膜電位依存性カルシウム・チャネルに及ぼす効果を、ホールセル・クランプ法を用いて電気生理学的に解明した結果、以下のような結果を得た。1)細胞内電位を5mVずつステップ状に脱分極し、細胞内電位を約-20mV前後にすると、急激に内向きに電流が増大し、続いて、外向き電流が増大した。2)内向き電流は、ナトリウム・チャネルの抑制薬であるTetrodotoxinの投与で影響を受けなかったが、カルシウム・チャネルの抑制薬であるNifedipineの投与で完全に消失した。この結果から、内向き電流は、カルシウム・イオンの細胞内への流入によって起こることが示された。3)酪酸の添加は、Nifedipine投与の場合と同様に、内向き電流を完全に抑制した。この抑制効果は、オレイン酸の投与でも認められた。 以上の結果から、VFAはGRF刺激によるGH放出増加を抑制すること、その細胞内機序として、VFAがソマトトロフの膜電位依存性L型カルシウム・チャネル活動を選択的に抑制する結果、GRF刺激時の細胞内カルシウム・イオン濃度増加が抑制される可能性が考えられること、が示された。
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