研究課題/領域番号 |
06454138
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
池上 晋 広島大学, 生物生産学部, 教授 (80011980)
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研究分担者 |
塩田 正樹 熊本大学, 理学部, 教授 (80134526)
細谷 浩史 広島大学, 理学部, 教授 (90183102)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | ミオシン / リン酸化 / P1 / NAAP / cdc2キナーゼ / サイクリンB / ヒトデ / 細胞核 / 二重鎖RNA / 卵細胞 / cDNA / 卵母細胞 / ハレナキノール・サルフェート / ジャスピシン / イリジャスピシン / DNAポリメラーゼ / 細胞膜融合 / 孵化酵素 / ゲラチナーゼA / 蛋白質セリン・キナーゼ |
研究概要 |
細胞質分裂は細胞周期の終結点であり、また、出発点でもある。細胞質分裂がどのような分子的機構によって開始するのか、現在のところ明確な図式が描ける状況には至っていない。しかし、他の細胞周期調節に認められるように、蛋白質リン酸化がこの開始機構において主導的な役割を担うことが予想される。本研究は「蛋白質リン酸化を介した細胞質分裂開始機構」に焦点をあてて研究を行なった。 細谷はこの研究課題に直接踏み込んだ研究を進展させ、細胞質分裂時に形成される収縮環構造に、リン酸化されたミオシンが存在するという重要な発見を導き、そのリン酸化を行なう新しい酵素を発見した。 塩田は細胞質分裂の対極点であるS期で行なわれるDNA複製において、DNA複製の開始を調節する蛋白質P1を発見した。P1がその活性を発現するためには、DNA依存性リン酸化酵素によってリン酸化される必要があることをあきらかにした。 池上はRNAとDNAに結合する新しい蛋白質NAAPを発見し、これがcdc2キナーゼ/サイクリンB複合体によって細胞分裂期特異的にリン酸化されることを見出した。また、この蛋白質は減数分裂過程において細胞質分裂時に顕著に分子型を変化することが見出された。細胞質分裂開始における本蛋白質の機能の解明が待たれる。 以上、要するに、本研究は、細胞増殖の基幹となる細胞質分裂の開始機構について、さまざまな立場から研究を発展させたものである。
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