研究課題/領域番号 |
06454144
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河西 春郎 東京大学, 医学部・第一生理, 助教授 (60224375)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1995年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1994年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | カルシウム / ケイジド試薬 / 膵臓腺細胞 / 開口放出 / パッチクランプ / アセチハコリン / 分泌顆粒 / カルシウム(Ca) / 外分泌腺 / イオンチャネル |
研究概要 |
本研究ではケイジド試薬を利用して外分泌腺細胞の分泌機能を解明することを試みた。局所的ケイジド試薬活性化や、その他いろいろな事を試みた結果、特に、冷却CCDカメラとケイジド試薬を用いた研究において以下の様な著しい研究成果がでた。 1)外分泌腺細胞において、アゴニストによる細胞内ストアからのCa放出で分泌の起きている局所でCa濃度が10μモルに達する事を低親和性Ca指示薬と冷却CCDカメラを用いて初めて見出した。2)新たに見つかったマイクロモルのCa上昇は外分泌腺の開口放出に必須であることがわかった。3)これに対して、低濃度のCa上昇はCa依存性イオンチャネルの活性化しか起こさない。この様に、マイクロモルのCa上昇には低濃度上昇とは別の大きな機能的意義があることがわかった。4)低親和性Ca指示薬と高親和性Ca指示薬を共用する4波長画像処理法を開発し、腺細胞先端部トリガ性ゾーンでCaドメインと呼ばれる高濃度Ca領域がある事を見出した。5)神経終末ではこのCaドメインは伝達物質放出に決定的な意義を持っていることが想定されているが、外分泌腺の開口放出では、Caドメインは寄与しないと考えられた。これは、外分泌腺の分泌顆粒のCaセンサーのCa結合が遅いためである。この様に、Caドメインの細胞機能への関与の違いを論証したのはこの仕事が初めてである。これらの結果については現在論文を投稿中である。
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