研究課題/領域番号 |
06454153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
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研究分担者 |
武 幸子 九州大学, 医学部, 助手 (80253425)
高木 厚司 九州大学, 医学部, 助手 (30243934)
片渕 俊彦 九州大学, 医学部, 講師 (80177401)
粟生 修司 九州大学, 医学部, 助教授 (40150908)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 神経・免疫・内分泌ネットワーク / 脾臓交感神経 / 脾臓ナチュラルキラー細胞 / corticotropin-releasing factor (CRF) / プロスタグランディンE2(PGE2) / 痛覚過敏 / PGE2(EP)受容体 / インターロイキン-1 / プロスタグランディンE2 / EP1レセプター / マイクロダイアリシス法 / TNF / インターロイキン-1β / conrticotropin-releasing factor / マイクロダイアリシス / コルチコトロピン放出因子 / ノルアドレナリン / 迷走神経背側運動核 / インターロイキン-6 / 感覚過敏 / 前頭前野 / 広作動域ニューロン / 第3脳室壁前腹側領域 / 発熱 / プロスタグランディン |
研究概要 |
炎症および非炎症ストレスに対する侵害環境適応反応(交感神経・免疫系抑制、発熱、痛覚系修飾の3つに絞る)の発現機序を調べ、次の点を明らかにした。(1)脳・交感神経・免疫系抑制:(1)各種ストレスに際して脳内サイトカインの一つIL-1βが増量すると、脳局所でプロスタグランディンE2(PGE2)が産生され、PGE2がEP1受容体に作用し、それが主として室傍核CRFニューロンを活性化し、脾臓交感神経活動が増強し、その結果、脾臓ナチュラルキラー(NK)細胞活性が抑制される事を種々の実験から明らかにした。(2)IFNαが増量すると、視床下部・視索前野のオピオイド受容体が活性化され、それがCRF・交感神経系を活性化し、同様の細胞性免疫抑制を起こす。(2)脳サイトカインによる痛覚修飾:(1)少量(非発熱量)のIL-1β、IL-6が、PGE2産生を促し、視索前野を中心とする視床下部のEP3受容体を活性化し、痛覚増強を起こす。また非発熱量のTNFαがIL-1産生を介し、痛覚増強を発現する。(2)一方、発熱量のIL-1βは大量のPGE2を産生し、視床下部腹内側核のEP1受容体を刺激し、痛覚抑制を発現する。(3)PGE2発熱は脳内のEP1受容体を刺激することにより発現する。(4)交感神経系活性化、発熱、痛覚過敏は末梢で増加したサイトカインによっても誘発されるが、これにも脳内PGE2系及びαMSH感受性過程が関与している。(5)末梢のIL-1βは、第3脳室前腹側壁の終板器官においてPGE2依存性過程を介してニューロン信号に変換され、それが視索前野や室傍核などに送られ、上記の反応をはじめとする急性期反応を発現する。(6)拘束ストレスをラットに負荷すると、脳内例えば、内側前頭前野のノルアドレナリン(NA)放出がCRF依存性に起こるとともに、脾臓局所においてNAが大量放出され、それが脾臓NK活性を抑制する。(7)末梢のIL-1βは胸腺を支配する迷走神経活動を増強させる事によっても免疫系の神経性抑制に関与する。
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