研究課題/領域番号 |
06454154
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
小川 徳雄 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50065520)
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研究分担者 |
西山 哲成 愛知医科大学, 医学部, 助手 (40257697)
鈴木 一乃 愛知医科大学, 医学部, 助手 (10223306)
菅屋 潤壹 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (50109352)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1994年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 皮膚圧 / 皮膚温 / 皮膚血流 / 発汗 / 針 / サーモグラフィ / 左右差 |
研究概要 |
コンピュータ処理可能なサーモグラフを用いて上半身のサーモグラムの画像処理を行い、皮膚圧による皮膚温変化の分布を観察し、皮膚圧の皮膚血管運動に及ぼす影響の様相とその機序を追求した。なお、皮膚圧に際し、被検者の姿勢が偏移し、サーモグラフの画像処理を困難にするので、皮膚圧と同様の半側発汗効果を認めたハリ通電をおもに用いて実施した。健康な男子学生を室温2〜36℃、湿度40%の人工気候室内でショートパンツのみ着用した被検者に安静椅座位をとらせ、一側側胸部に対し定められた種々の高さ(主に第6、10肋骨上、上肩甲部)で、針体5cmの中国毫鍼2本を肋骨の走行にほぼ並行に皮下に刺入し、通常3分間、両鍼間に100Hz,0.5msの矩形波を痛覚閾下の最大電圧で通電した。実験全経過中、a)サーモグラフにより体前面の温度分布変化をモニターし、そのデータをマイクロコンピュータに記憶させ、通電中の画像上から非通電時のそれを減算処理して、両者の温度差を示す画像をディスプレイに映し、撮影した。さらに、b)左右中指の指尖及び前腕の皮膚血流量をレーザー・トップラー血流計で、c)左右対称2対の背部の皮膚温をサーミスターにより、d)その近傍の局所発汗量を換気カプセル法でそれぞれ連続記録した。中間温度域でも通電時のわずかな痛みにより発汗が現れ、半側発汗効果により対側の広い範囲に皮膚温低下が見られた。全く無発汗の状態では、体幹の比較的狭い範囲に同側性に弱い皮膚温低下がみられ、サーモグラフの減算処理によってのみ確認できた。さらに圧迫部の皮膚分節近傍のごく狭い区域にのみやや明らかな皮膚温低下がみられた。上肢では、とくに肢端近くで皮膚温低下、血流量減少が著明であった。本研究により、皮膚圧の皮膚血流に対する効果が分節性を示すが、発汗に対する効果より弱く、かつその奏功範囲が狭いことが示された。
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