研究課題/領域番号 |
06454164
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
今井 正 自治医科大学, 医学部, 教授 (40049010)
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研究分担者 |
谷口 淳一 自治医科大学, 医学部, 講師 (90179838)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 腎髄質機能 / 太いヘンレ上行脚 / ヘンレループ / Kバランス / 副腎皮質ホルモン / 鉱質コルチコイド / 糖質コルチコイド / カリウム / Kコンダクタンス |
研究概要 |
(1)太いヘンレ上行脚TALの不均一性 TALは管腔側膜の形態によってR細胞(Rough surface cell)とS細胞(Smooth surface cell)からなり、皮質部CALではR細胞が多いのに対して、髄質部MALではS細胞が多いこと明らかにした。電気生理学的手法によって基底側膜の高いコンダクタンス(HBC)と低いコンダクタンス(LBC)の2種類の細胞を区別することが出来た。これは主としてKコンダクタンスの違いによるものである。 (2)K分泌細胞とK吸収細胞 R細胞が多いCALではKの分泌が起こり、S細胞が多いMALではKの吸収が起こることから、S細胞=HBC細胞=K吸収、R細胞=LBC細胞=K分泌という図式が成り立つことを明らかにした。 (3)髄質部太いヘンレ上行脚(MAL)に対する副腎皮質ホルモンの作用 副腎摘出ラットの腎より単離したMALを潅流し、ランダムに細胞穿刺を行ったところ、HBCの性質がLBCに近づいた。この変化は糖質コルチコイドによる治療で回復したが、鉱質コルチコイドでは不変であった。また、副腎摘出群ではMALのKの再吸収能と管腔内電位が低下したが、いずれも糖質コルチコイドで回復したが、。鉱質コルチコイドは無効であった。以上より、糖質コルチコイドがHBCに作用して基底側膜のKの再吸収を亢進すると結論された。 太いヘンレ上行脚の不均一性は、尿細管でのK輸送に関連して、集合管と並んで重要な生理学的意義を持つものと考えられる。
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