研究課題/領域番号 |
06454217
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 健一 金沢大学, がん研究所, 教授 (60115285)
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研究分担者 |
清水 弘子 金沢大学, がん研究所, 助手 (20126585)
善岡 克次 金沢大学, がん研究所, 助教授 (60200937)
中山 耕造 金沢大学, がん研究所, 助手 (70192680)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | NF-κB / インヒビター / 蛋白分解 / キネシン / Tリンパ球 / NF-kB / 免疫制御 / 転写因子 / ロイシンジッパー / 蛋白相互作用 |
研究概要 |
インターロイキン-2(IL-2)、IL-2リセプターα鎖、IL-6、組織適合抗原クラスI及びII、免疫グロブリンκ鎖、等の免疫制御に関わる複数の遺伝子の発現調節にNF-κBは重要な役割を果している。さらに、NF-κBファミリーやそのインヒビターのノックアウトマウスの研究などから、NF-κB、c-Rel、RelB、等のNF-κBファミリーのメンバーが様々な免疫系の細胞の分化・増殖・アポトーシスに重要な役割を果たしていると考えられているが、その機序は明らかではない。特に、c-rel癌遺伝子は、主にリンパ系の細胞で発現しており、c-relのウイルス癌遺伝子v-relがトリのリンパ系腫瘍の発症に深く関与している事から、c-relがリンパ系細胞の分化・増殖に重要な役割を果していると考えられているが、現在のところその免疫系における役割は明らかではない。これらの点を明らかにすることを目的として、NF-κBファミリーの活性化の分子機構について研究した。その結果、NF-κBファミリーの活性化には、そのインヒビターのプロテアゾームによる蛋白分解が必須のステップであるが、我々はNF-κBファミリーの重要なインヒビターの一つの_P105 (NF-κB_P50サブユニットの前駆体)の蛋白分解がサイクリン依存性キナーゼによる_P105のC末部の燐酸化に依存して起こることを明らかにした。さらに_P105のC末部と相互作用する細胞内因子として、細胞微小管をかいして細胞内で様々な小胞体や物質の輸送や細胞分裂に関係するキネシンスーパーファミリーの一員と思われる蛋白がクローニングされた。この新しいキネシン様蛋白は約1400個のアミノ酸からなり、N末部にキネシンスーパーファミリーに特徴的なATP結合や微少管との結合に関与するモチーフが認められ、胸腺細胞などの未熟なTリンパ細胞に特に強く発現していた。今後、この新しいキネシン様蛋白のNF-κBファミリーの活性化における役割や、T細胞の分化・成熟や活性化における役割について明らかにしていく。
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