研究課題/領域番号 |
06454223
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
藤田 禎三 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20134223)
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研究分担者 |
藤田 隆史 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (80254001)
松下 操 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00165812)
遠藤 雄一 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20117427)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | MBP(MBL) / MASP(MASP1,MASP2) / レクチン経路 / 分子進化 / 補体 / MBP / MASP / Complement / Lectin Pathway / Lectin pathway |
研究概要 |
血清中に存在するレクチンの一つのマンノース結合蛋白(MBP)は、生体防御に重要な働きをしている。我々は、MBPには、新たなセリンプロテアーゼMASPが結合して補体を活性化していることを発見した。MBP-MASP複合体による補体活性化は、レクチンによる糖鎖認識に基ずくより原始的な生体防御機構であり、認識機構を持たない非特異的な活性化の第二経路や、抗原抗体を認識してC1に始まる古典的経路とは異なる新たな補体活性化経路(レクチン経路)が存在することを意味する。そこで、本研究はレクチン経路の生体での役割と進化の過程を明らかにすることを目的とし、次のような結果が得られた。 (1)MASPは直接、C3を分解し、補体第二経路活性化の引き金となる。また、ヒトMASPセリンプロテアーゼの遺伝子構造は、エクソン、イントロン構造をとることが判明した。(2)MBP欠損患者に見られる変異MBPは、MASPを結合できず、そのため補体活性化も起こらないことが判明した。(3)ヒト腫瘍細胞としてグリオーマにはMBPが特異的に結合し、レクチン経路活性化が明らかとなった。(4)MBP-MASP複合体には血清中のα2-マクログロブリンが結合し、MASPの活性を阻害する。また、MASP1の血中濃度を決定し、血中にはMBLと結合しないMASP1の存在を明らかにした。(5)MASPの起源と系統発生を明らかにするため、ほ乳類からヤツメウナギ(円口類)までの6種類のMASPのcDNAのクローニングが完了し、その結果、MASP1,MASP2,C1r,C1sには、二つの異なったタイプが存在することが明らかになり、その系統発生について検討した。(6)無脊椎動物のホヤ(原索類)において、補体C3およびレクチン・プロテアーゼ複合体の存在を蛋白レベルで証明し、この複合体が、C3を分解することが明らかにした。また、ホヤレクチンを精製し、グルコースに特異的に結合する新たなレクチンであることを証明した。これらのことより、レクチン経路が補体経路の原型であると考えられ、自然免疫において重要な働きをしていることが判明した。
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