研究課題/領域番号 |
06454255
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
竹内 利行 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (00109977)
|
研究分担者 |
高木 均 群馬大学, 医学部, 助手 (20251093)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
|
キーワード | ガストリン / 胃粘膜肥厚 / TGFα / 遺伝子導入マウス / HK-ATPase / 高ガストリン血症 / プロセシング |
研究概要 |
本研究では胃粘膜肥厚および萎縮と高ガストリン血症との関連を研究するため、ガストリン過剰発現マウスを作成し、既に作成したTGFα過剰発現マウスの胃粘膜病理像と併せて検討した。ガストリン過剰発現マウスを作成するため、ガストリンDNAが内分泌細胞のみならず、体中のほとんどの細胞で発現するようにβアクチンプロモーター下に組み込んだ。ガストリンDNAにはプロガストリンが内分泌細胞でも活性型ガストリンに転換されるように点変異を加え、どの組織にも広く存在するエンドプロテアーゼFurinの切断アミノ酸配列を含むようにした。このDNAをマウス受精卵に導入して生まれたマウスのうち、5匹が絶食時でも500pg/ml以上の血中ガストリン値を示した。正常マウスではこの状態ではガストリン値は100pg/ml以下である。血中ガストリン値600〜1500pg/mlを示すマウス群を得た。これらのマウスの胃粘膜は予想通り肥厚し、特に胃小窩の被蓋上皮細胞層が伸長していた。しかし腺構造そのものには乱れはなく明らかにTGFα過剰発現マウスの胃粘膜とは異なっていた。即ちTGFαによる肥厚は胃腺の被蓋上皮細胞の不規模な増殖により胃腺構造は乱れ、細胞も胃型性が顕著であった。壁細胞もTGFα受容体をもつが、壁細胞は逆に減少していた。TGFα過剰発現胃粘膜は前癌病変であるメネトリエ氏病の胃粘膜と酷似していた。従ってガストリンによる胃粘膜肥厚は粘膜上皮がその受容体をもち、ガストリンの直接作用によっていることが示された。
|