研究課題/領域番号 |
06454269
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
谷川 久一 久留米大学, 医学部, 教授 (10080649)
|
研究分担者 |
坂本 雅晴 久留米大学, 医学部, 助手 (60248367)
権藤 和久 久留米大学, 医学部, 助手 (00186909)
鳥村 拓司 (島村 拓司) 久留米大学, 医学部, 助手 (60197986)
上野 隆登 久留米大学, 医学部, 講師 (70176618)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
キーワード | 肝硬変 / 肝類洞微小循環 / 伊東細胞 / エンドセリン-1 / エンドセリン-1レセプター / α-平滑筋アクチン / 一酸化窒素 / 神経終末 / エンドセリン-1リセプター / インターロイキン1β / デスミン / アクチン / ミオシン / サブスタンス-P / VIP / エンドセリン-I |
研究概要 |
硬変肝における肝類洞の微小循環の変化を理解するため、以下の検討を行った。 1.ヒト正常肝、硬変肝組織による検討 1)通常電顕による肝小葉内神経分布の検討 正常肝組織では神経終末が伊東細胞の近傍でしばしば観察されたが、硬変肝組織では伊東細胞近傍の神経終末の局在は乏しかった。 2)神経終末内ペプチドの局在に関する免疫電顕的観察 抗サブスタンスP、抗VIP、抗S-100蛋白を用いた免疫組織化学による観察から、正常肝ではそれらの抗体の反応産物は伊東細胞近傍の神経に多く存在したが、硬変肝ではそれらの局在が乏しかった。 3)α-平滑筋アクチン(α-SMA)、デスミン、エンドセリン-1レセプター(ET-1R)の局在抗α-SMA,抗デスミン、抗ET-1Rを用いた免疫組織化学による検討より、反応産物は硬変肝の類洞壁に局在し、正常肝に比較し著明であった。またそれらの反応産物は主に伊東細胞に局在した。 2.肝硬変ラットの肝微小循環に関するin vivoの検討 肝硬変ラットの門脈にNO阻害剤であるL-NMMAを注入すると門脈圧の上昇、門脈血流、肝血流の低下がみられた。 3.ラット培養伊東細胞を用いたin vitroの検討 1)ET-1とIL-1βによる収縮効果 正常ラット培養伊東細胞にET-1を投与すると伊東細胞は収縮した。IL-1βでは細胞内NOの増加とともに伊東細胞は弛緩した。 2)α-SMAとET-1Rの免疫局在 正常と肝硬変のラットから得られた培養伊東細胞における抗α-SMA、抗ET-1Rの免疫局在を蛍光レーザー顕微鏡で観察すると肝硬変群の方が正常群より豊富に存在していた。 以上の結果より、肝硬変では神経支配の影響より、むしろET-1やNOによる伊東細胞の収縮、弛緩が肝類洞微小循環調節に大きく関与することが示唆された。
|