研究課題/領域番号 |
06454286
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
栗原 裕基 東京大学, 医学部(病), 助手 (20221947)
|
研究分担者 |
児玉 龍彦 東京大学, 医学部(病), 助手 (90170266)
永井 良三 群馬大学, 医学部, 教授 (60207975)
石川 隆俊 東京大学, 医学部(医), 教授 (30085633)
熊田 衛 東京大学, 医学部(医), 教授 (00110487)
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (20101090)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
|
キーワード | エンドヤリン1 / ジーンターゲティング / ノックアウト・マウス / 先天性疾患 / 血圧 / トランスジェニック・マウス / 神経堤細胞 / 発生 / エンドセリン / 血圧調節 / 胎児発達 / 先天性心疾患 / モデル動物 |
研究概要 |
本研究においてわれわれは、ジーンターゲティングによるET-1遺伝子欠損マウスの樹立と解析を通して、ET-1の新しい発生学的役割や血圧調節における意義を明らかにしてきた。即ち、鰓弓や心血管系の形成に主要な役割を示す神経堤細胞の発生分化機構において、ET-1が形態形成に重要な上皮-間葉相互作用の介在因子として働いているという仮説を提示し、ホモ接合体の表現型(頭頚部の形成不全+大血管形成不全+心室中隔欠損)とCATCH22やvelo-cardio-facial症候群などの先天性疾患との類似性から、本研究がこれらの疾患の原因遺伝子解明や新しい治療法の開発への手掛かりとなる可能性を示してきた。それとともに、ET-1遺伝子欠損マウスヘテロ接合体において血圧がむしろ上昇することを明らかにし、循環調節機構においてはET-1が単に昇圧因子としてではなく、降圧系も含めて複雑に関与していることを示唆した。これに続き、血圧上昇に加えて呼吸調節やストレス反応性の異常をET-1欠損マウスに見いだし、ET-1の中枢神経機能における役割がクローズアップされてきた。ET-1の病態生理的意義を解明していく上では、これらの解析と同時に、動脈硬化や高血圧などのモデル作成による解析が有用であり、ET-1欠損マウスを用いたこれらの病態モデル作成も現在進行中である。、さらに我々は、ET-1遺伝子プロモーター領域を用いた血管壁選択的遺伝子発現系の確立とこれを用いたET-1過剰発現マウスの樹立に最近成功し、現在その病態解析を進めている。ET-1遺伝子欠損マウスとET-1過剰発現マウスを併せた総合的解析により、ET-1の病態生理的意義をさらに明らかにできることが期待される。
|