研究課題/領域番号 |
06454327
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 放射線医学総合研究所 |
研究代表者 |
安藤 興一 放射線医学総合研究所, 第3研究グループ, サブグループリーダー (00159526)
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研究分担者 |
岩川 真由美 (岩川 眞由美) 筑波大学臨床医学系, 講師 (00159526)
中野 隆史 放射線医学総合研究所, 治療・診断部, 医長 (20211427)
大山 ハルミ 放射線医学総合研究所, 障害基盤研究部, 室長 (70160645)
明石 真言 放射線医学総合研究所, 障害・臨床研究部, 室長 (10222514)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 過酸化物 / DNA二重鎖切断 / P53 / WAF1 / 重粒子 / RBE / Le^Y抗原 / 子宮頚癌 / 子宮頸癌 / Le^y抗原 / 転移 / エンドヌクレアーゼ / G1期 / 重粒子線 / MnSOD |
研究概要 |
本年度新たに得られた知見は以下の通りである。 (1)ラット胸腺細胞をX線照射すると、アポトーシスに伴い細胞内過酸化物が増加していることが解った。照射直後にはこのような増加は認められないこと、そして同様な過酸化物の細胞がグルココルチコイド誘発アポトーシスでも認められることから、過酸化物は放射線化学的に生成されたものではなく、生物反応時に出現したと考えられる。(2)DNA二重鎖切断修復欠損のマウス白血病L5178Y-SにX線照射すると、G2/M期ブロックを経た後、細胞分裂を介することなく間期死型のアポトーシスを起こした。親株L5178Yは大線量照射により細胞分裂を介して増殖死型のアポトーシスを起こすので、アポトーシス発現時期とDNA二重鎖切断修復機構とは密接な関係がある、と考えられる。(3)コドン224とコドン225の間に5塩基が挿入されているためP53の発現ができないヒト骨髄性白血病細胞KG1に対してX線照射すると、tumor necrosis factor(TNF)及びこれを介したWAF1が誘導された。このWAF1誘導は転写及び転写後調節、即ち、mRNAの安定化により制御されている。放射線によるアポトーシスにはP53非依存性の経路があることが解った。(4)重粒子炭素線290MeV/u照射により、線量依存的にV79細胞はアポトーシスを起こした。アポトーシス出現率12%で求めたRBEは、110keV/mmに最大値を持つ釣り鐘型のLET依存性を示し、細胞致死と同じ最大値LETであった。(5)治療開始前にアポトーシス関連Le^Y抗原が免疫染色で強陽性率と示した子宮頚癌患者は、局所制御と遠隔転移の両方において、陰性-弱陽性率を示した患者より、有意に予後不良であった。
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