研究課題/領域番号 |
06454361
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮田 哲郎 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70190791)
|
研究分担者 |
佐藤 紀 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40170724)
岩本 愛吉 東京大学, 医科学・研究所, 教授 (10133076)
小山 博之 東京大学, 医学部(病), 助手 (10241994)
木村 秀生 東京大学, 医学部(病), 助手
高木 淳彦 東京大学, 医学部(病), 講師 (50092979)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1994年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 遺伝子治療 / adenovirus / tissue plasminogen activator / thrombomodulin / ハイブリッド型人工血管 / 血管内皮細胞 / 小口径人工血管 / retrovirus / vetrovirus |
研究概要 |
(1)adenovirus vector による遺伝子導入の検討:β-galactosidase、thrombomodulin、tissue plasminogen activatorを組み込んだadenovirus vectorを作成し、ヒト血管内皮細胞に感染させたところ、in vitroで100%の細胞に遺伝子を組み込むことができ、MOI 30及び感染後48時間で発現はMaxであった。thrombomodulin、tissue plasminogen activatorを導入したヒト血管内皮細胞を用いてハイブリッド型人工血管の作成を試みたところ、in vitroで内腔の内皮細胞が通常の1000倍もの機能を持つハイブリッド型人工血管を作成することができた。 (2)イヌ頚動脈への移植実験:adenovirus vectorを用いたヒトtissue plasminogen activator(tPA)遺伝子導入内皮細胞でハイブリッド型人工血管を作成し、イヌ頚動脈に移植後、早期の内皮細胞のretention、tPA分泌能を測定した。移植後8時間の内皮細胞のtPA分泌能は保たれていたが、seedingした細胞の10-20%しか人工血管上に残存しなかった。これはtPA graft及びcontrolのLacZgraft共に差がなくtPAのprotease作用によるものではなかった。長期移植実験の為にはretentionをあげる工夫が必要である。 (3)サル外腸骨静脈への移植実験:adenovirus vectorを用いたヒトthrombomodulin(TM)遺伝子導入内皮細胞でハイブリッド型人工血管を作成した。TM機能は種特異性がありヒトTMはイヌで効かなかった為実験動物をサルに変更して外腸骨静脈に移植した。1週間の移植期間ではTM graft、controlのLacZ graft共に開存した。組織学的検索ではTM graftの内腔の血栓付着量がLacZ graftに比較して少なくTM遺伝子導入に期待が持てた。adenovirus vectorによる導入遺伝子の発現は移植後1週間以降急激に低下する為、長期移植実験には次世代型adenovirus vectorの開発を待たねばならないが、TM遺伝子導入内皮細胞によるハイブリッド型人工血管開発のstrategyは期待がもてる。
|