研究課題/領域番号 |
06454410
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 富男 東京大学, 医学部(病), 助教授 (10134561)
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研究分担者 |
好本 裕平 東京大学, 医学部(病), 助手 (50242061)
斉藤 延人 東京大学, 医学部(病), 助手 (60262002)
金 彪 東京大学, 医学部(病), 助手 (90231290)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 脳血管攣縮 / カルシウム / オキシヘログロビン / くも膜下出血 / オキシヘモグロビン / 平滑筋収縮 / カルシウムイオン |
研究概要 |
脳血管攣縮の特徴として、脳血管攣縮発生の初期段階にはCa^<2+>拮抗薬によって攣縮が緩解されるが、攣縮の極期になるとCa^<2+>拮抗薬や塩酸パパベリンをもってしても緩解できない、Ca^<2+>拮抗薬や塩酸パパベリンで一旦攣縮が緩解されてもすぐに元の状態に戻ってしまうと点が挙げられる。なぜ攣縮極期にはCa^<2+>拮抗薬や塩酸パパベリンをもってしても攣縮が緩解されないのかという点が、未解決であり最も重要な問題である。この点を解明するためには、SAH後の脳血管平滑筋のcalcium透過性が変化しているか否か、収縮蛋白のcalcium感受性が亢進しているか否か、といったことを検討する必要がある。 本研究では、まずSAH後の脳血管平滑筋のcalcium透過性が変化しているか否かについて検討した。その結果、SAH発生7日目の攣縮血管では平滑筋細胞のCa^<2+>透過性が亢進していることが判明した。Ca^<2+>透過性亢進の機序としては、ionomycin処理に類似したplasma membraneのdysfunctionと推定された。また、Ca^<2+>透過性の亢進に連動する張力の発生機構に何らかの障害(例えば、収縮蛋白のリン酸化の障害、等)が生じている事は推察された。 次に、攣縮起因物質として注目されているオキシヘモグロビン(oxyHb)が、Ca^<2+>透過性の亢進を惹起するか否かについて検討し、oxyHbが平滑筋細胞のCa^<2+>透過性を亢進させる事が明らかとなった。しかし、Ca^<2+>透過性の亢進と収縮蛋白のリン酸化の関連については十分に検討できなかった。今後の課題である。
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