研究課題/領域番号 |
06454413
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高垣 政雄 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (70252533)
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研究分担者 |
古林 徹 京都大学, 原子炉実験所, 講師 (90089136)
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
織田 祥史 京都大学, 医学部, 助教授 (10026958)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 悪性脳腫瘍 / 中性子捕捉療法 / ガドリニウム / ボロン / ガドニウム / 脳動静脈奇型 / ガドリニウム中性子捕捉反応 |
研究概要 |
悪性脳腫瘍に対する中性子捕捉療法の効果は深部腫瘍吸収線量分布をいかに高められるかに大きく依存している。そこで、論文(J. Neuro-Oncol.)では1990年より京都大学研究用原子炉において21例のグリオブラストーマ患者に対し従来の硼素キャリヤ-(Sodiumborocapt ate ; BSH)の組織内分布を再検討し、最深部腫瘍吸収線量を14-16Gyとなるよう照射計画を立案し、更に外科的工夫(可能な限りの減圧術と照射中の腫瘍腔への熱中性子透過体の留置)を加えることにより深部吸収線量を改善させ本療法を施行したところ、50%2年生存を得、治療効果が改善出来たことを報告した。論文(Cncaer Resaerch)では硼素の腫瘍内濃度を選択的に高めるためにフェニールアラニンの腫瘍代謝活性をキャリヤ-として利用し、かつその水溶性化を謀ることにより正常脳への取り込みを低減させる目的で水酸基2個をN末端に有するボロノフェニールアラニン(BPA)誘導体(BPA (OH)_2)を新規合成し実験的脳腫瘍系(ヒト脳腫瘍培養細胞及びENU誘発C6グリオーマ移植脳腫瘍ラット)を用いて細胞毒性(IC_<50>)及びコロニー形成法による殺細胞効果並びに腫瘍選択性について検討した。その結果、水酸基により毒性は約1/2、水溶性は2桁向上、更に殺細胞効果は約1.5倍高くなることが明らかにされた。更に、硼素の腫瘍・正常脳濃度比を約40%上昇させることが出来るなど、本療法の硼素キャリヤ-としての有効性を明らかにした。更に、このBPA (OH)2を用いてヒト脳腫瘍例でも高い腫瘍選択性が得られることを第7回国際中性子捕捉療法シンポジウムで発表した。
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