研究課題/領域番号 |
06454423
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
三宅 裕治 大阪医科大学, 医学部, 講師 (50181996)
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研究分担者 |
梶本 宜永 (梶本 宣永) 大阪医科大学, 医学部, 助手 (30224413)
太田 富雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80025650)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 脳室腹腔短絡術 / 水頭症 / 流量調節バルブ / 頭蓋内圧 / 腹腔内圧 / サイフォン効果 / アンチサイフォンデバイス / OSAKA telesensor / V-P shunt / OSAKA Telesensor / Flow contorol valve / Hydro cephalus / Intracranial pressure / Position / Osaka Telesensor / Flow control valve / Hydrocephalus / Intracranial Pressure |
研究概要 |
モデル実験 臨床上繁用させるシャント流量調節バルブ(ソフィーバルブ、メドスバルブ、MDMバルブ、オ-ビス・シグマバルブ(OS)、デルタバルブ)の特性および設置部位による差を検討した。デルタバルブは設置部位による特性の差が著明であり、頭部に設置した場合は通常の頭蓋内圧では流量が0であった。デルタバルブは患者個々に応じて設置部位を検討する必要がある。他の4バルブは設置部位による特性の差は認められなかった。この4バルブの抵抗がシステム全体の差圧に占める割合を検討した所、OSバルブが最も流れにくく、次いでMDMバルブで、ソフィーバルブ、メドスバルブは最も流れやすいバルブであった。いずれの頭蓋内圧(-20、5、20cmH_2O)においてもMDMバルブ、ソフィーバルブ、メドスバルブはそれぞれ40-70%、10-50%、15-40%の間で調節可能であったが、この調節範囲では不十分と考えられ、さらに調節範囲を拡げるとともに、閉鎖機構を付加する必要があると考えられる。 臨床検討 OSAKA telesensor、流量調節バルブおよびon-offバルブを埋め込んだ患者4例において体位と頭蓋内圧、シャント流量について検討した。臥位においてはシャント流量はほぼ0であり、坐位では調節バルブの設定によらず0.6ml/分というほぼ一定の流量を示した。この値は見かけの髄液産生量と考えられた。また3例において腹腔内圧を同時に測定し、坐位時に腹腔内圧が上昇することを明らかにした。つまり坐位では頭蓋内圧の下降(約18cmH_2O)および腹腔内圧の上昇(約22cmH_2O)により、従来考えられていたサイフォン効果は約1/3にまで相殺されていることが判明し、アンチサイフォンデバイスの使用には十分な注意が必要と考えられた。また小児や痩せた患者では腹腔内圧の上昇程度が小さく、過剰排泄を来しやすい傾向にあると考えられた。 将来の展望 今後、シャント流量計を開発してin vivoでのシャント流量を測定し、ICPのデータと併せて、水頭症の病態の解明に努める。これらはシャントシステムをコンピューターシミュレーションする際の基礎データとしても有用である。これらを通じて理想的なシャントシステムの確立を目指したい。
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