研究課題/領域番号 |
06454429
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
越智 隆弘 大阪大学, 医学部, 教授 (80112035)
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研究分担者 |
島岡 康則 大阪大学, 健康体育部, 助手 (00260638)
大脇 肇 大阪大学, 医学部, 助手 (60223872)
木村 友厚 大阪大学, 医学部, 助手 (80167379)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / 骨髄 / 悪性腫瘍特異糖鎖膜抗原 / 骨髄球系細胞 / 間葉系細胞 / ナ-ス細胞 / 多型核白血球 / サイトカイン / 悪性腫瘍 / 糖鎖抗原 |
研究概要 |
慢性関節リウマチ(RA)腸骨骨髄での浮遊細胞構成の異常はTリンパ球と骨髄球系細胞とに認められた。RA骨髄中では末梢血に比べて活性型(HLA-DR陽性)T細胞の比率が有意に高くしかも絶対数では健常人の約3倍にのぼった。末梢血ではRAと健常人との間に有意差がないことよりRA骨髄で造られた多数の活性化T細胞は健常人の3倍以上の速さでターンオーバーしていることが示唆され、RAの免疫亢進の重要な機序の一つと考えられた。もう一つの異常は骨髄球系細胞に認められた。特に重症RA患者の腸骨骨髄では骨髄球系細胞の絶対数が明らかに増加していた。悪性腫瘍特異糖鎖膜抗原保有の異常骨髄球系細胞は正常骨髄球系細胞とマクロファージ特異な膜抗原であるCD14を用いることにより判別できることが明らかとなった。そして腸骨骨髄中でCD15(+)CD14(-)の一見正常な膜抗原を有する骨髄球よりCD15(+)CD14(+)の異常な骨髄球が分化し、IL-1、GM-CSFがこの分化を促進し、T細胞が抑制することが示された。健常人においては、末梢である脛骨骨端部骨髄中に骨髄球は集積していない。重症RAではこの部に膜抗原異常な骨髄球系細胞が集積していること、またこの部位の多型核白血球は極めて高単位のIL-1を含んでおり組織破壊に重要な役割を果たしうることが明らかとなった。これらの異常な細胞中には正常の条件で培養維持できないものがあり、in vivoの病巣で維持するには特殊な機序が必要となる。上記の様な異常な細胞を維持増殖させる得る機能をもつ間葉系細胞(ナ-ス細胞)がRA滑膜からも骨髄からも樹立された。病巣を形成する間葉系細胞とそこに浸潤する細胞により構成される腸骨骨髄でのサイトカインの上昇は全身性の滑膜増悪と一致して認めらた。腸骨骨髄でのIL-1β,IL-6,IL-8,GM-CSFの上昇に追随して末梢血中のサイトカイン上昇が認められた。
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