研究課題/領域番号 |
06454469
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
金山 尚裕 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (70204550)
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研究分担者 |
住本 和博 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30126817)
寺尾 俊彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60022852)
能登 裕志 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (80115500)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | Interleukin-8 / 尿中トリプシンインヒビター / 頚管熟化 / 子宮収縮 / カルシウムインフラックス / 早産 / 陣痛 / 切迫早産 / インターロイモン-8 / インターロイキン-8 / M-CSF / UTI |
研究概要 |
妊娠中期羊水では尿中トリプシンインヒビター(UTI)が多量に含まれている。この多量に含まれたUTIが卵膜の保護作用があること、そして各種細胞においてIL-8の発現を抑制していることを見い出した。羊水中のUTIが卵膜、頚管におけるIL-8産生を制御し頚管熟化をコントロールしていることが推測された。UTIのIL-8産生抑制機序に細胞内へのカルシウムインフラックス抑制が関与することを明らかにした。UTIは子宮収縮も抑制したがこの機序はUTIのカルシウムインフラックス抑制作用であった。すなわちUTIは天然型のカルシウムチャンネルブロッカーである。妊娠後期には羊水中UTI量は減少するがこの消退は頚管熟化、子宮収縮を促していることも示唆された。 UTIは胎児の生態防衛物質であり頚管熟化、子宮収縮を調節することが本研究から明らかになった。切迫早産の病態は早期の頚管開大と早期陣痛発来であることから、UTIを切迫早産の治療に使用することは極めて理にかなっている。UTI膣坐薬を切迫早産の症例に使用したところ頚管熟化を抑制し、子宮収縮も抑制した。従来のリトドリンに比較し妊娠維持期間は有意に長く、切迫早産再発率は有意に低値であった。本研究によりUTIとβ_2stimulantsの併用という新しい切迫早産の治療法を確立できた。
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