研究課題/領域番号 |
06454512
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
杉中 秀壽 広島大学, 歯学部, 教授 (70028736)
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研究分担者 |
小松澤 均 広島大学, 歯学部, 助手 (90253088)
菅井 基行 広島大学, 歯学部, 助教授 (10201568)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1994年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | S.aureus / 溶菌酵素 / endo-β-N-acetylglucosaminidase / N-acetylmuramyl-L-alanine amidase / クラスター分散活性 / 菌分離 |
研究概要 |
研究者らは黄色ブドウ球菌RN450株からトランスポゾンTn551変異により作成した自己溶解欠失株RUSAL2よりトランスポゾンを含む領域を大腸菌pUC19ベクターにクローニングした。得られた領域のDNAシークエンスより、この領域に138kDaの蛋白に相当するアミノ酸配列があることが判明した。一方、黄色ブドウ球菌FDA209P株が産生する菌体外溶菌酵素は51kDa endo-beta-N-acetylglucosaminidase(GL)に続き62kDA N-acetylmuramyl-L-alanine amidase(AM)が精製され、両者が菌体クラスターを分散させる活性を有することが明らかにされた。気相シークエンサーによるアミノ末端アミノ酸配列の分析の結果、GLはAYTVTKPQTTQTVSKIA,AMはASAQPRSVAATPKTSLPKYKとなり、両アミノ酸配列は138kDa蛋白中に存在することが明らかとなった。サブクローニングしたDNAフラグメントを用いた発現実験、ホモロジー検索の結果から、この138kDa蛋白は36個のアミノ酸配列をもったシグナルシークエンスをもった溶菌酵素前駆体蛋白で菌体内で合成され、分泌された後、プロセッシングを受け、AMとGLになって上清中に放出されることが強く示唆された。また、AMとGLのクラスター分散活性については相乗作用があることが示された。クラスターを形成する株では両酵素が培養上清中に欠如していることから、これらの酵素は黄色ブドウ球菌の菌体分裂後の分離に働く酵素と考えられている。
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