研究課題/領域番号 |
06454517
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
北村 勝也 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50047784)
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研究分担者 |
岡村 和彦 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (00224056)
谷口 邦久 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (90105685)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 神経線維 / 神経分布 / 歯の移動 / 外傷性咬合 / 歯根膜 / 歯槽骨 / 糖尿病 / ラット / 歯周炎 / 変性 / 再生 |
研究概要 |
義歯の作製や歯の矯正などは、もっとも特有な歯科的処置である。今回はこの両者について、組織変化と神経分布の消長との関連を健康動物(対照群)と糖尿病に罹患させた動物(糖尿病群)によって比較検索した。1.補綴物の不適による外傷性咬合を想定し、ラットの第1白歯の咬合を高くし、歯周組織の変化を観察した。術後1日には対照群、糖尿病群ともに髄床底部で歯根膜腔の狭窄がみられ、歯根膜の硝子変化がおこっていた。その部の神経線維は染色性が低下し、消失していた。その後両群とも歯根膜の硝子変性部の歯槽骨の骨髄側に破骨細胞による穿下性骨吸収がみられたが、対照群に比べて糖尿病群では破骨細胞の数が少なく骨吸収も劣っていた。術後1週以降、対照群は歯根膜腔が拡大し、修復性変化がみられたが、糖尿病群では未だ歯根膜の硝子変性が残存し歯槽骨の穿下性吸収もみられ、修復性変化が遅れていた。神経分布は、初期の硝子変性部には神経線維はほとんどみられないが、その後細い神経線維がみられるようになった。糖尿病群では対照群に比べ神経線維がやや少なかった。2.ラットの上顎第1白歯を近心移動させた。対照群糖尿病群ともに移動1日には、圧迫側の歯根膜は圧平され硝子変性が起こった。3日目には、対照群では異物巨細胞により硝子化組織は貧食吸収され、歯槽骨には穿下性吸収がおこったが、これらの変化は糖尿病群では遅れて現れた。牽引側では歯根膜腔が拡大し、対照群は5日目頃から歯槽骨壁に新生骨の形成が始まり、表面に骨芽細胞が豊富にみられた。糖尿病群では骨芽細胞が少なく新生骨の添加も対照群に比べ遅れていた。神経線維には、牽引側では、両群ともに強い変化はみられなかった。圧迫側の硝子様変性部やその周囲に染色性の低下などの変性や消失がおこった。対照群では5日以後再生神経線維がみられたが糖尿病群ではみられなかった。
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