研究課題/領域番号 |
06454538
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 宏 大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
|
研究分担者 |
佐保 輝之 (佐保 照之) 大阪大学, 歯学部付属病院, 助手 (10263295)
野崎 剛徳 大阪大学, 歯学部, 助手 (30263304)
平野 裕之 大阪大学, 歯学部, 助手 (40260640)
島袋 善夫 大阪大学, 歯学部, 助手 (50231361)
村上 伸也 大阪大学, 歯学部付属病院, 講師 (70239490)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
|
キーワード | 歯周炎 / Tリンパ球 / Porphyromonas gingivalis / CD45アイソフォーム / サイトカイン / T細胞 / CD45R |
研究概要 |
慢性辺縁性歯周炎患者の歯肉組織にはCD4陽性CD45RO陽性Tリンパ球が高率に存在する事、局所病態を示す臨床指数と末梢血中のIgG2抗-Porphyromonas gingivalis(P.G.)抗体価に相関が認められることを平成6年度研究にて明らかにした。そこで平成7年度研究では全身免疫応答と局所病変との関係を調べるために健常者、歯周病患者末梢血Tリンパ球を用いてP.g.による刺激で如何なる生体応答が惹起されるか、又炎症歯肉組織中で如何なるサイトカインが産生されているかを検討した。歯周病患者25名の末梢血単核球のP.g.存在下での増殖応答は無刺激培養時に比べて平均1.63倍を示し健常者の平均値0.99倍を上回った。P.g.に高応答性を示す健常者の増殖応答は抗-CD4抗体と抗-HLA-DR抗体により阻害された事からCD4陽性Tリンパ球がクラスII MHC分子拘束性に増殖した事が明らかとなった。FACSによる解析では増殖Tリンパ球中に、CD45RA/RO両陽性細胞が有意に増加していた。可変エクソンのスプライシングで誘導されるCD45アイソフォームをRT-PCR法にてmRNAレベルで解析したところ、増殖Tリンパ球にはCD45RO型と第5可変エクソンの発現が増加しており、FACSで検出される以上に複雑なエクソン発現の変化が誘導される事が明らかとなった。歯周病患者の歯肉組織片からRT-PCR法によりサイトカインmRNAを増幅したところ、IL-2,IL-4mRNAは検出されなかった。末梢血リンパ球にCD3刺激で検出されるIL-2,IL-4mRNAも一時的な発現誘導後低下した事から歯周炎局所に存在するTリンパ球はIL-2,IL-4の産生能が低下している事が示唆された。今後、P.g.刺激で増殖したTリンパ球のサイトカイン産生を検討する必要があると考えられる。
|