研究課題/領域番号 |
06454549
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
河野 篤 鶴見大学, 歯学部, 教授 (00064345)
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研究分担者 |
山本 雄嗣 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20260995)
小澤 正明 鶴見大学, 歯学部, 助手 (00204199)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 再利用石膏 / 歯科用石膏 / 圧縮強さ / 混水比 / 回収率 / 再利用 / リサイクル石膏 / 凝結時間 |
研究概要 |
一度使用した歯科用石膏は、医療産業廃棄物として処分されている。そこで我々は石膏が可逆的反応であることに注目し、再利用可能ではないかと考えた。方法としては、硬化した市販硬石膏を180℃にて3時間30分加熱後、粒径106μm以下まで粉砕し、混水比0.50にて練和すると、硬化熱を伴い再硬化することを確認した。この条件での乾燥圧縮強さは、平均84.7kgf/cm^2となり標準的な普通石膏の1/3以下の値となった。 しかし、3時間30分は加熱時間が長くリサイクルの概念では不利と考え、一般の歯科用ファーネスにて加熱できる温度700℃で加熱し、1分おきに石膏の重量変化を測定したところ、10分の加熱で練和に使用した水とほぼ同じ量の重量減少を示した。また粉砕方法を改良し、45μm以下まで粉砕したときの回収率は約60%であった。この加熱粉砕した再利用石膏粉末を混水比0.43にて練和すると乾燥圧縮強さは平均251.4kgf/cm^2となり、180℃にて3時間30分加熱後、粒径106μm以下まで粉砕した条件と比較すると飛躍的な圧縮強さの向上が得られた。また、標準的な普通石膏の約70〜80%の値であった。乾燥圧縮強さが向上した理由としては、粉砕方法の改良により、粉末粒径が市販硬石膏とほぼ同じになったことと、少ない混水比で十分な操作性が得られたことなどが推測された。 次に、加熱時間を更に短縮する方法として電子レンジの応用を試みた。1600Wの電子レンジを用い、出力70%にて300gの硬石膏を10分間電子レンジで処理すると、練和に使用した水とほぼ同じ量の重量が減少することがわかった。また、これを45μm以下まで粉砕し混水比0.43にて練和すると硬化熱を発し再硬化することを確認した。しかし、電子レンジに入れる石膏が300gを超える量の場合、電子レンジ10分処理後に粉砕した石膏粉末を練和しても再硬化しないことから、一度に多量の石膏を再利用するには電子レンジの使用は不適切であると思われた。
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