研究課題/領域番号 |
06454552
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
水谷 紘 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (00014324)
|
研究分担者 |
中村 和夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (90172395)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
|
キーワード | 部分床義歯 / 有限要素法 / 応力分布 / 支台装置 / 3次元モデル / 非線形解析 |
研究概要 |
部分床義歯の維持装置をクラスプやテレスコープから、維持力の発現機構が従来の維持装置とは全く異なる磁性アタッチメントに変更することにより、支台歯の動揺の減少や歯周組織の改善を臨床の場で体験し、誌上発表を行ってきた。しかし、その改善の原因については明確にされたとは言い難い。そこで、有限要素法により残存歯や顎堤に向かう応力の分布を計算、分析しようとするものである。先ず、3次元モデルについては、現有設備である3次元座標読み取り装置ザイザックスが故障のため、作成できなかった。2次元モデルは前年度作成した資料を参考として、下顎犬歯の残根モデルを作成し、支台装置としてハイコレックススーパーJ4015、OPアンカー、ボナ604A、バテスティーアタッチメントの4種を選択した。解析に使用したソフトは汎用非線形構造解析システムFINASで、図形の取り込み、およびメッシュの切断はEnterprise Software Product社製FEMAPを使用した。計算に用いた物性定数や実験条件については、前年度の報告で応力が集中する実験結果と症例のX線写真上での歯槽骨吸収部位が類似したという事例の検証に基づき、前年度用いた条件をそのまま使用した。荷重方向は下顎犬歯ということを考慮して、唇側から舌側方向へ2〜5kgfとした。結果の概要は以下のごとくである。 1.支台歯周囲に認められる応力の大きさ、分布範囲は支台装置によって異なった。原因としては材質、着力点の位置、維持発現機構の違いなどが原因として考えられる。 2.ハイコレックススーパーJ4015の支台歯に及ぼす応力分布は他の3種の根面アタッチメントとは全く異なる様相を呈した。これはハイコレックスが維持力として磁力を応用しているからであり、詳細なる検討については磁性アタッチメントの磁場解析が必要である。
|