研究課題/領域番号 |
06454600
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
関水 和久 九州大学, 薬学部, 教授 (90126095)
|
研究分担者 |
三木 健良 九州大学, 薬学部, 助教授 (40037586)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1995年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1994年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
|
キーワード | DnaA蛋白 / DNA複製 / 染色体DNA / 大腸菌 / ATP結合 / リン脂質 / DNAトポイソメラーゼ / 細胞周期 / oriC / DNAポリメラーゼ / 脂質 / dnaA変異株 / ATPピリドキサール |
研究概要 |
DnaA蛋白は、大腸菌の複製開始蛋白である。すでに研究代表者らにより、この蛋白がカルジオリピンなどの酸性リン脂質により活性化されることが分かっている。本研究においては、2種の合成脂質からなる混合膜のDnaA蛋白のATP結合に及ぼす効果を検討した。その結果、混合膜中の酸性脂質とDnaA蛋白との相互作用においては、酸性脂質がクラスター構造を取る必要があることが明らかとなった。ここで得られた成果は、細胞周期における生体膜中のリン脂質による複製開始蛋白DnaAの活性化の制御機構について、新しい示唆を与えるものである。すなわち、細胞膜中の酸性リン脂質が分散状態とクラスター構造を取る状態があり、それが細胞周期とカップルしており、後者の状態の酸性リン脂質によりDnaA蛋白が活性化され、DNA複製の開始が誘起される、という仮説である。 さらに本研究では、DnaA蛋白が、二重鎖DNAのら旋構造に影響を与えることを始めて明らかにした。すなわち、プラスミドDNAに対するDNAトポイソメラーゼの反応を精製したDnaA蛋白存在下で行うと、DNAがより負の超ら旋構造を持つことが分かった。この効果はDNAの塩基配列によらず、またDnaA蛋白へのアデニンヌクレオチドの結合により、特異的に阻害された。
|