研究課題/領域番号 |
06454620
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
小島 操子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50035333)
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研究分担者 |
水口 公信 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (90181883)
中川 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (70266211)
南川 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10255961)
鈴木 久美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (60226503)
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
日野原 重明 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70054575)
渡邊 真弓 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (80201234)
田村 正枝 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (30155270)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1994年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | がん患者 / 告知 / がんと共に生きること / 援助プログラム / がん / ストレス・コーピング / 危機 |
研究概要 |
本研究は、平成6年度から2年間、がん告知を受けた患者が、主体的にがんに立ち向かい、自らQOLを高めてがんと共に生きていくことを支える系統的な援助プログラムを開発することを目的として行われた。初年度は、本研究の基礎資料を得るために、告知に関連した患者の感情体験、困難及びニードについて、がん告知を受けた患者とその家族を対象に面接調査を行った。その結果、多くの患者は、がんであるという事実を受け入れるために、医療者からの情報や自分の置かれている現状あるいは過去の経験を基に、がんという診断や治療に対して自分を納得させる理由や原因を捜しだし、それらを通してがんであることを受け入れ、死への恐怖を緩和し、生きる希望を見いだそうとしていたことが明らかとなった。平成7年度は、基礎資料および文献的考察を基に「がんと共にゆったり生きる」プログラムを考案し、プログラムの妥当性・実用性を検討した。プログラムは、告知を受けた患者を対象に、がんに関する知識とその治療法、心身の安定を保つ方法及び日常生活上の問題への対処法などについて計5回の内容で構成し、講義やグループワーク、実習を用いて行った。プログラムの効果をみるために、プログラムの適用群(25名)、非適用群(22名)とで、不安の状態及びQOL、コーピング行動、プログラムに参加しての変化などについて比較分析した。その結果、状態不安およびQOLの一部に有意差(p<0.01)が認められ、適用群にプログラムの効果がみられた。また、適用群はプログラムの参加について殆どの者が有意義であったと答え、〈知識が得られた〉、〈気持ちが楽になった〉、〈今後の生き方、心がけが見えてきた〉などを多くあげていた。以上のことから、本プログラムは、がんに関連した知識や不安、ストレスへの対処法などの学習により、がん告知を受けた患者の心身の安定に効果があり、有用なプログラムであることが示唆された。
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